ふぉぐです。
ついさっき、『クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶブリブリ 3分ポッキリ大進撃』を観終わったので、早速レビューしていきたいと思う。
ちなみに、ネタバレ全開でレビューしていくので、まだ観ていない方はご注意を。
では、早速レビューに移ろう。
Contents
『伝説を呼ぶブリブリ 3分ポッキリ大進撃』ってどんな映画?あらすじは?
『伝説を呼ぶブリブリ 3分ポッキリ大進撃』は、2005年公開のアニメ映画。
監督はムトウユージ。
あらすじとしては、「世界を襲う怪物が3分後の未来に現れるので、その怪物を助けるために野原一家が立ち向かう」という物語になっている。
ある日、いつものようにドタバタな朝を迎えている野原家。
みさえは朝ごはんを作り、ひろしはご飯を食べ終えるとすぐに会社へ。
しんのすけはぼーっとしながらご飯を食べ、幼稚園のバスがくる直前にトイレに行きたくなり、いつものごとくバスに置いていかれてしまうのだった。
そんないつもの光景が漂っているとき、未来から「ミライマン」という謎の知的生命体(光る玉)が、野原家の「色即是空」と書かれた掛け軸の裏から現れた。
ミライマンは、しんのすけのおもちゃの一つである「怪獣シリマルダシ」の中に入り、みさえが食べようと思って作っていたカップ麺を貪り食い始めた。
みさえは、しんのすけを幼稚園に全速力でチャリを漕いで連れていった反動から、疲れてしまってカップ麺を作ったのも忘れて寝てしまっていた。
ミライマンがカップ麺を食べていると、カップ麺を食べてる物音に気づいたみさえ。
すぐに台所へ向かうと、怪獣シリマルダシがカップ麺を貪り食っていたのだった。
_ひろしが会社から帰ってくると、しんのすけもみさえもひまわりもいない。
おかしいと思ったひろしは、家中や家の外をくまなく探すが見つからない。そんな時、掛け軸の裏が光ってなびいていることに気づく。
ひろしは掛け軸の裏に恐る恐る入ると、なんと巨大な怪物が東京を襲っていて、そこに美少女が対抗している姿があった。
ひろしがやってきたビルの裏に隠れていたしんのすけとひまわりと遭遇し、その美少女が怪獣をやっつけてくれるのを待ち、その後みさえと合流。掛け軸の裏から野原家へと戻るのだった。
ミライマンは、ひろしたちに事情を説明した。
「3分後の世界では、怪物が大暴れしている。その怪物はエネルギー体で、生き物ではない。怪物をやっつけないと、本当の世界に怪物がやってくる」
野原一家は、怪物たちを倒すために奔走するのだった。
『伝説を呼ぶブリブリ 3分ポッキリ大進撃』は、ダレ要素が激しい作品だった
『伝説を呼ぶブリブリ 3分ポッキリ大進撃』を観た正直な感想を言わせてほしい。
正直、つまらなかった。
なんだろ、とにかくダレる。
ダレ要素が強すぎて、途中で「観るのやめようかな…」と思うぐらいの出来だった。
というのも、『伝説を呼ぶブリブリ 3分ポッキリ大進撃』は基本的に怪獣を倒すことだけに特化している映画なのだ。
言うなれば、ウルトラマンが怪獣を倒すまでの前後にある「隊員たちのストーリー」を全て省いて、とにかくウルトラマンが怪獣を倒すシーンだけを延々見せられてる…みたいな。
確かに、怪獣たちにも個性があるし、怪獣たちと対峙する野原一家にも変身に種類があるんだけど…。
そのどれを取ってもとにかく中途半端。
クレヨンしんちゃん特有の笑い要素もお粗末な感じだったかなぁ…という感じ。
個人的には、「3分後の世界を怪獣が襲う」という設定そのものは面白いのになぁ…と思っていた。
その設定をうまく生かすことができず、一本調子な映画になってしまったのは残念の極みであると言うしかない…。
盛り上がりもなければ、盛り下がりもない
『伝説を呼ぶブリブリ 3分ポッキリ大進撃』は、全編を通してみればわかるが、ぶっちゃけストーリーとしての起承転結がお粗末である。
クレヨンしんちゃんといえば、名作である「オトナ帝国」や「あっぱれ戦国」がある。
名作とはいかないまでも、「雲黒斎の野望」や「ブリブリ王国」などもある。
基本的に「面白い」と思うような作品は、起承転結がしっかり分離されていて、ストーリーでの感情変化が上下するのである。
そうしてみると、『伝説を呼ぶブリブリ 3分ポッキリ大進撃』はずっと一本調子な感情変化だったのは言うまでもない。
最後の方のシーンで、強敵のスライムみたいな怪獣が現れたあたりは、野原一家の家族愛のようなものが描かれている。あれぐらいしか感情が変化するシーンはなかったのではないだろうか。
延々と怪獣を倒すシーンだけを見せられるのも、なかなかの苦痛である…。
「ミライマン」という、バックグラウンドが見えなさすぎるキャラ
『伝説を呼ぶブリブリ 3分ポッキリ大進撃』には、重要な役回りとして「ミライマン」なる人物が現れる。
ミライマンは、しんのすけのおもちゃである「怪獣シリマルダシ」に入り込んで野原一家にアドバイスや変身能力などをもたらすのだが、如何せんこの「ミライマン」という人物のバックグラウンドが見えないのが難点である。
例えば、「雲黒斎の野望」では、ミライマンと同じような感じで「リング・スノーストーム」というキャラが出てくる。
リング・スノーストームには(ネタバレになるので詳しいことは省くが)詳細なバックグラウンドが描かれているので、感情移入がしやすい。
オトナ帝国で一応敵対している「ケン」も、「20世紀を愛する」というバックグラウンドが垣間見える。
このように、キャラにはそれぞれバックグラウンドを持たせた方が感情移入もしやすいのだが、ミライマンに関しては何もバックグラウンドがない。
さらにいえば、『伝説を呼ぶブリブリ 3分ポッキリ大進撃』に登場するキャラは基本的に野原一家のみなので、ますます感情移入の先が制限されてしまうのである。
そう考えていくと、ミライマンというキャラ設定は面白いにも関わらず、そのキャラを十分活かしきれていないのも、『伝説を呼ぶブリブリ 3分ポッキリ大進撃』がつまらない所以なのかもしれない。
『伝説を呼ぶブリブリ 3分ポッキリ大進撃』を総合評価するなら?
『伝説を呼ぶブリブリ 3分ポッキリ大進撃』を総合評価するなら、星5中の星1評価である。
ここまでほぼ酷評してきたが、個人的に酷評以外は無いような作品だと思う。
もちろん、『伝説を呼ぶブリブリ 3分ポッキリ大進撃』を面白い映画だ!と思う人がいるのはわかるけれど、個人的にはこの映画は評価に値しない。つまらない。
『伝説を呼ぶブリブリ 3分ポッキリ大進撃』はどんな人にオススメ?
『伝説を呼ぶブリブリ 3分ポッキリ大進撃』は、子どもたちにオススメしたい作品である。
ここまで酷評を繰り返してきたが、この映画は子どもたちがみるぶんには面白い映画なのかもしれない。
しかし、今の子どもたちが見ても「ギター侍」の意味がわからないかもしれないので、そこらへんは注意が必要だ。
終わりに
『伝説を呼ぶブリブリ 3分ポッキリ大進撃』についてレビューしてきた。
実は小学生の頃、『伝説を呼ぶブリブリ 3分ポッキリ大進撃』を劇場で見た記憶がある。
その時、来場特典で「しんのすけのお尻からスライムみたいなものが出るストラップ」をもらった記憶がある。
なんちゅーもんをストラップにしとるんじゃ!って思ったが、今考えてみるとあのストラップも欲しいと思っていたのだから、子どもというのは面白い。