ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破は、「序」よりも格段に面白い映画だった

ふぉぐです。

ついさっき、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」を観終わったので、早速レビューしていきたいと思う。

ちなみに、ネタバレ満載でレビューしていくので、まだ観ていない方はご注意を。

では、早速レビューに移ろう。

ちなみに前作については下記記事でレビューしているので、併せて参照するのもおすすめである。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序は、受け入れやすいTV版総集編だった

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破ってどんな映画?あらすじは?

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破は、2009年公開のアニメーション映画。

監督は庵野秀明。ヱヴァンゲリヲン新劇場版シリーズの第2作目である。

あらすじとしては、前作からの続編…というイメージが強い。

捕獲されて実験台となっていた第3使徒が封印から目覚め、それを新キャラクターである真希波・マリ・イラストリアスが試作5号機で応戦するシーンから物語は始まる。

ゲンドウとシンジは、ミサトの計らいで亡き母であるユイの墓参りに来ていた。

帰り道、ミサトの車にシンジも乗っていると、突如として第7使徒が出現する。

すると、上空からヱヴァンゲリヲン2号機がやってきて、サクッと使徒を殲滅。

エヴァ2号機に乗っていたのは、式波・アスカ・ラングレーだった。

アスカは、ミサトの家でシンジと同居することになり、なんやかんやでラブコメ展開…かと思いきや…。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破は、「序」よりも格段に面白い映画だった

はじめに言いたいのは、今作「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」は、前作の「序」に比べると格段に面白い映画になっていることだ。

前作「序」は、どちらかというとこれまでのテレビ版をリメイク(公式にはリビルドらしいが)した感じの映画であった。

そのため、特に目新しい部分はなく、「いつものエヴァだな」という感じだった。

しかし、今作「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」は、テレビ版のエヴァとは内容がだいぶ違っていた。

そもそも、「真希波」という新キャラクターが登場すること自体が「新しいエヴァ」という感じがする。

前半はラブコメ要素満載。

しかし後半になると、まさに「エヴァ」らしい…ちょっとグロテスク気味な雰囲気が漂い始めてくる。

前半〜中盤〜後半と、アスカの心情の変化も楽しめるので、個人的にはかなり面白い映画だったように思う。

残酷なシーンに童謡を挿入歌として使う鬼才・庵野監督

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破のもっとも印象的なシーンとして個人的に思いつくのが、暴走したエヴァ3号機を初号機が止めに行くも、ダミーシステムに切り替えられて残酷なまでに3号機を殲滅するシーンである。

アスカが乗っている3号機だということを知ったシンジは、「僕が死ねば良い」的な考えで戦闘を拒否するが、自動操縦システムである「ダミーシステム」に切り替わるあのシーンだ。

あのシーンで、「今日の日はさようなら」を使う発想がすごい。

まさに鬼才である。

あの残酷なシーンなら、普通の人間が演出をするならばオドロオドロしい曲を挿入するのではないだろうか。

それこそ、シンジの心理を曲で表現するかのごとく、悲しいテーマをかけるのが普通の人の発想である。

しかし、庵野監督は違う。

あの、残酷でグロテスクで、シンジの考えとは真逆のことを実行しているエヴァ初号機の後ろで流れる「今日の日はさようなら」の実に不気味なこと。

よく、ホラー映画などで明らかに怖いシーンなのに挿入歌では明るい曲を流していることがあるが、あれと同じ感じがする。

例えるなら、「ゲットアウト」の冒頭シーンみたいな。

もし、エヴァ3号機を無残に破壊するシーンや、最後の第10使徒を殲滅するシーンで童謡を流さなかったら、ここまで印象的な映画にはならなかったように思う。

庵野監督恐るべしだ。

実はな、アスカも好きなのじゃよ

前作レビューでは、

「私はミサトさんが好きである」という旨の発言をしたのは記憶に新しいが、実は私はミサトさんと同じぐらいアスカも好きなのである。

ああいう気の強い女の子が、どんどん心を開いていって、最終的にはめっちゃ空気を読む(「破」で言うならば、シンジとゲンドウを食事に誘うために企画をしていたレイに3号機の実験が入ってしまったので、代わりに自分が実験を受け持つところなど)ところが好きである。

他のアニメで言うならば、涼宮ハルヒのハルヒなんかも個人的には好きである。

気の強い女の子は可愛いことが多いので、これからもどしどし応援していきたい所存だ。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破を総合評価するなら?

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破を総合評価するなら、星5中の星5評価である。

ストーリー・演出ともに、かなりレベルの高い作品だったように思う。

前半ではちょいとしたお色気シーンなどもあったりして和やかムードなのだが、それと反比例するような形で後半になるとムゴいシーンの連続になる。

そのメリハリが個人的には高評価だった。

気持ちの起伏が激しくなるので、映画を観終わった後の見応え感がすごい。

さらに、前述のようにあえて挿入歌として童謡を差し込むなどの一風変わった演出も、個人的には高評価である。

それも、和やかな雰囲気で和やかな童謡をかけるのではなく、ムゴいシーンで童謡を流してくる感じなんかはアーティスティックに感じた。

他の方が見れば、「ちょっと褒めすぎじゃない?」と思われそうなものだが、個人的には大満足の星5である。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破はどんな人にオススメ?

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破は、とりあえず前作を観た方に観ていただきたいところだ。

やはり、何はともあれ前作の続編であることに変わりはないので、いきなりヱヴァンゲリヲン新劇場版:破を観ても、何が何やらわからないだろう。

事前知識としてある程度の情報を持っていれば、いきなり今作から観ても問題はないだろう。

終わりに

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破についてレビューしてきた。

子どもの頃に観たヱヴァンゲリヲンの印象とはだいぶ違い、大人になって様々な経験をしてから観るエヴァは面白かった。

ストーリー的にも、複雑怪奇なのだがなぜかハマってしまう。

最新作が楽しみである。