【ネタバレ感想】『完全なる報復』は、途中までは面白いサスペンス映画だった

ふぉぐです。

ついさっき、『完全なる報復』をみたので、さっそくレビューしていきたいと思う。

ちなみに、ネタバレ全開でレビューしていくので、まだみていない方はご注意を。

では、さっそくレビューに移ろう。

『完全なる報復』ってどんな映画?あらすじは?

『完全なる報復』は、2009年(日本だと2011年)公開のサスペンス映画。

監督はF・ゲイリー・グレイ。主演はジェイミー・フォックス、ジェラルド・バトラー。

あらすじとしては、「二人の殺人犯に愛する妻子を殺されたあるエンジニア。検察のニックによって重い処罰が下ることを求めたが、主犯の一人が禁固5年という軽い刑になったことに絶望し、個人的に報復を行う」という物語である。

幸せな家庭で妻子とともに過ごしていた、特許をいくつも持っているエンジニアのクライド。

ある日、二人の強盗によって妻子を殺されて、幸せな家庭はどこかに葬り去られてしまった。

検察のニックにどうにかして重い処罰が下るように求めたが、主犯の一人の証拠が不十分であることから、司法取引を行うことで有罪には持ち込めるものの禁固5年というあまりにも軽い処罰が下るのだった。

結局、犯人のうち一人が死刑、もう一人が禁固5年。

裁判が終わって検察のニックが裁判所から出てくると、司法取引を行った犯人が「ありがとう」と握手を求めてきた。

その様子をみていたクライドは、ふつふつと司法制度、並びにニックとその犯人に怒りが立ち込め、彼らに報復を誓う。

そして10年後。事件は起こった。

『完全なる報復』は、途中までは面白いサスペンス映画だった

というわけで『完全なる報復』を観終わった。

まず最初の感想としては、

「途中までは面白いサスペンス映画だなぁ」

という感じである。

途中までは本当に面白い。

レッド・ドラゴン」ではないにしろ、独房からどうやって事件を起こしているのか…協力者はいるのかなど、一人で実行するにはあまりに不可能すぎる事件が多発する。

結果的に(おそらく)クライドが一人で全てを実行していたわけだが、あまりにも不可能すぎる事件性に最後はしりすぼみ感が強すぎる。

全体としてみるなら、非常に惜しい作品だろう。

『完全なる報復』の良い点

『完全なる報復』の良い点は、そのメッセージ性にあるだろう。

『完全なる報復』は、「正義」がどこに置かれているかが重要なポイントとなっている。

ニック側から見れば自分たちは正義であり、クライドは悪。

クライド側から見れば自分は正義であり、ニックは悪である。

観客は基本的にクライド視点で物語が進行されるため、クライドの気持ちに思いを馳せる。

そして最後に自らが仕込んだナパーム爆弾で亡くなるクライドを他所に、ニックは娘のチェロの演奏会へいく。

ニックの正義の勝利だが、クライドから見たら悪の勝利である。

報復は失敗したのだった。

『完全なる報復』の悪い点

『完全なる報復』の悪い点は、全体的な事件の数々だろう。

クライド以外の協力者がいるのならあれらの事件もなんとなくわかるが、結局クライドが全てやっていたのだとすれば、こんなに荒唐無稽すぎると感じることはなかなかない。

一人では絶対に不可能だし、そもそも独房ならば看守の目も厳しいのではないだろうか…。

なかなかに穴がありすぎるサスペンス要素に、困惑の色を隠せない。

『完全なる報復』を総合評価するなら?

『完全なる報復』を総合評価するなら、星5中の星3評価である。

個人的には微妙な作品。

ただ、面白くないわけではないのがまたニクイ。

終盤こそ尻すぼんでいくのだが、途中までの面白さはピカイチだろう。

『完全なる報復』はどんな人にオススメ?

『完全なる報復』は、サスペンス映画が好きな人におすすめしておきたい。

終わりに

『完全なる報復』についてレビューしてきた。

特に言いたいこともないので、この辺で終わろう。