【ネタバレ感想】『ステップファーザー 殺人鬼の棲む家』は、期待を下回る映画だった

ふぉぐです。

ついさっき、『ステップファーザー 殺人鬼の棲む家』を観終わったので、早速レビューしていきたいと思う。

ちなみに、ネタバレ全開でレビューしていくので、まだ観ていない方はご注意を。

では、早速レビューに移ろう。

『ステップファーザー 殺人鬼の棲む家』ってどんな映画?あらすじは?

『ステップファーザー 殺人鬼の棲む家』は、2009年公開のサスペンス・スリラー映画。

監督はネルソン・マコーミック。主演はディラン・ウォルシュ、セーラ・ウォード、ペン・バッジリーである。

あらすじとしては、「子どもを抱えるシングルマザーのところに、優しい継父(ステップファーザー)がやってくるが、実はその継父は殺人鬼だった」という話である。

シングルマザーのスーザンは、夫と離婚して子どもを3人抱えていた。

ある日、小学校中学年と小学年ほどの子二人を連れてショッピングモールにいくと、下の子が駄々をこね始めた。

すると、そばにいた男性が優しく下の子を説得してくれ、スーザンはなぜかその男性に不思議な魅力を感じた。

そして、偶然とある駐車場で再会して、ついにその男性の名前を聞けた。彼の名前は「デヴィット」だった。二人は意気投合して、出会って6ヶ月後には婚約をするまでになったのだった。

スーザンには、もう一人高校生の息子がいた。マイケルである。

マイケルは問題児で、スーザンによって寄宿学校(問題児を構成するための学校かな?)に入れられていたが、高校2年も終わりになるということで実家に戻ってきたのだった。

マイケルが寄宿学校に戻ってくるということ、そしてスーザンとデヴィットが婚約をした…ということで、パーティーが行われた。

当初、マイケルは新しい父であるデヴィットにあまり好意を抱かなかったが、自分のことに理解を示してくれるので、少しずつ好意を持ち始めていた。

ある日、デヴィットはマイケルに「水泳をやってるんだ」と言う。

すると、デヴィットは「僕も水泳をやっていたよ。オレゴン大学の時にね」と言った。

マイケルはまさか継父も水泳をやっていたと知って、少し嬉しくなる。

数日後、デヴィットはマイケルのために高校の水泳部に入部させてもらえるように直談判しに行った。

そして、水泳部の先生からもらった水泳部のロッカーの鍵をマイケルに渡すと、マイケルはとても嬉しがり、驚いていた。本当に良い父親だと。

ある日、デヴィットは仕事終わりにマイケルと飯でも食わないか?と誘った。

デヴィットとマイケルは、デヴィットの職場のレストランで飯を食っている時に、

「介添人(結婚式で花嫁の面倒を見る係の人)を頼みたいんだ」

とマイケルに頼む。マイケルは渋々ながらも承諾した。

デヴィットは、家族愛を語り始めた。すると、マイケルは疑問に思う点を見つけた。

デヴィットは、当初、事故で失った娘の名前を「ミッシェル」と言っていたのに、2度目では「リサ」と言っていたのだ。娘の名前を間違えていた。

デヴィットは咄嗟に「リサ・ミッシェルって言う名前なんだ。わかるだろ?」と説明をするが、どうにも怪しさが募っていくマイケル。

実はデヴィットは、シングルマザーにすり寄って、一家惨殺を目論む殺人鬼だったのだ。

『ステップファーザー 殺人鬼の棲む家』は、期待を下回る映画だった

『ステップファーザー 殺人鬼の棲む家』を見て最初に思ったのは、ちょっと期待値を下回る映画だったな〜…ということだ。

ぶっちゃけ、さほど深い話でもない。

なんだろ、もっとこう、サスペンスチックな話になっていくのかな…と思っていたが、特に謎解き要素はない。

ところどころデヴィットの怪しい点をマイケルが見抜いていく…というところはあるけれど、ちょっと消化不良的な感じが否めない。

「サスペンス」というジャンルにはなっているけれど、この映画はどちらかというと…、名探偵コナンで初めから犯人がわかっているタイプのストーリーがあるけれど、あんな感じである。

女性の扱い方や心理操作はうまいが、後のことはおざなり

『ステップファーザー 殺人鬼の棲む家』を見ていて思ったのは、主人公のデヴィットは女性の扱い方や心理操作はうまいな…という点だ。

女性が喜ぶようなことを、さも自然に言ってのける。

普通に聞くとうすら寒いことでも、なんとなく説得力ある感じに言えるのだから、デヴィットは心理操作に対しては長けていると言っても過言ではない。

しかし、それら以外のことがおざなりである。

まず、なぜ地下にあんな鍵をかけたロッカーを置いておくのだろうか。

いや、わかる。家族たちに怪しまれないために、不自然なものを隠すために自然な場所にロッカーを置いているのである。

だが、結局は地下室への鍵を自分だけ所有したり、明らかに怪しいことを地下室でやっていたりするのだから、マイケルが怪しむのは当然である。

そして、不動産屋で「身元がわかる証明が必要です」と言われた時のあの対応だ。

あんな対応をしたのでは、「私は隠したいことがたくさんあります」って言ってるようなものである。いきなり電話切るし笑。

手の込んだことをするなら、初めから偽装の保険証を作ったり、偽装の書類を作成していた方がよかったのではないだろうか。筆跡などから足がついちゃうのはわかるけど…。

なぜマイケルは警察に相談しなかったのか

なぜ、マイケルは警察に相談しなかったのだろうか。

「継父でやってきた新しい父が怪しい」と通報すればよかったのに…と思う。

もちろん、「映画」という設定上、警察に通報したんじゃそれで終わっちゃうのかもしれないけど、若干ご都合主義感は否めない。

マイケルが警察に通報しなかった理由は、もしかするとまた「寄宿学校」に入れられてしまうかもしれない…と思ったからかもしれない。

もっと言えば、寄宿学校に入れられてしまうぐらい悪いことをしたので、警察も自分の主張を「こいつかよ」的な感じで取り合ってくれないとでも思ったのかも。

いずれにせよ、まぁ…マイケルが早めに警察に相談していれば、スーザンの妹が死ぬこともなかったのかもしれない。

『ステップファーザー 殺人鬼の棲む家』を総合評価するなら?

『ステップファーザー 殺人鬼の棲む家』を総合評価するなら、星5中の星3評価である。

ん〜、個人的には期待していたほどの面白さはなかったかな〜…という感じ。

でも、つまらないわけではないので、そこそこに楽しめる作品ではあった。

ただ、登場人物たちのバックヤードがよくわからないし、特にデヴィットとマイケルについては本当にバックヤードがわからない。

なぜデヴィットは殺人鬼になってしまったのか、なぜマイケルは寄宿学校に入れられてしまったのか。

もっとキャラクターの過去を掘り下げてくれれば、『ステップファーザー 殺人鬼の棲む家』ももう少し違った印象になっていたのかもしれない。

『ステップファーザー 殺人鬼の棲む家』はどんな人にオススメ?

『ステップファーザー 殺人鬼の棲む家』は、サスペンス作品なのでサスペンス好きな人にオススメしておきたい。

また、グロいシーンもほぼないので、グロテスク描写が苦手なホラー映画初心者の方にもオススメしたい。若干ライトなホラー感もあるので、ホラー映画初心者にはうってつけだ。

終わりに

『ステップファーザー 殺人鬼の棲む家』についてレビューしてきた。

余談だが、『ステップファーザー 殺人鬼の棲む家』はどうやら1987年の「ダブル」という映画のリメイクになっているらしい。

また、「ダブル」のストーリーを少しだけ読んだのだが、『ステップファーザー 殺人鬼の棲む家』とはちょこっと違う感じのストーリーになっていた。

もし暇があれば「ダブル」の方も見ておきたいと思う。いつになるかはわからないけど笑。