【ネタバレ感想】『トリック劇場版2』は、ちょっと物足りなさの残るサスペンス映画だった

ふぉぐです。

ついさっき、『トリック劇場版2』を観終わったので、さっそくレビューしていきたいと思う。

ちなみに、ネタバレ全開でレビューしていくので、まだ観ていない方はご注意を。

では、さっそくレビューに移ろう。

『トリック劇場版2』ってどんな映画?あらすじは?

『トリック劇場版2』は、2006年公開のサスペンス映画。

監督は堤幸彦。主演は仲間由紀恵、阿部寛。

あらすじとしては、「ある村の少女が10年前に行方不明になったが、つい最近、その女の子からある男性宛に手紙がくる。その手紙には、『もうすぐ殺されるかもしれない』という旨の内容が書かれていた。その相談を受けた上田は、山田を引き連れてあるカルト教団へ乗り込む」という物語である。

山田は、売れないマジシャン。

いつものようにマジシャンをしていたが、今回はマジシャンの助手をすることになる。

しかし、上田の乱入で助手は失敗。すぐに解雇されてしまう。

意気消沈で自宅へ戻ると、上田が勝手に部屋へ上がり込んで流しそうめんをしていた。

上田は、山田にとある案件を紹介しようとしていた。

その案件とは、ある女性を救いに離島へと行かないか…というものだった。

上田の元に、「富毛村」からある青年がやってきた。

その青年は、上田の著作を読んでやってきていた。

というのも、その青年は、10年前に結婚を約束した少女が失踪してしまった苦い記憶を持っていたのだった。

かくれんぼをしていたたった数十秒の間に、その少女は忽然と姿を消してしまったのだ。

しかし、最近になってその青年の元にある手紙が届く。

その手紙は失踪した少女からで、

「私は、もうすぐ殺されるかもしれない」

という旨の内容が書かれていた。

その少女はどうやら「匣神島」という、新興宗教が支配した島にいるのだという。

上田は、さっそく山田を引き連れ、その匣神島へと向かうのだった。

『トリック劇場版2』は、ちょっと物足りなさの残るサスペンス映画だった

というわけで『トリック劇場版2』を観終わった。

まず最初の感想としては、

「ちょっと物足りなさが残るサスペンス映画だなぁ」

という感じだろうか。

んー、いつものトリックらしさは普通に感じる。

明らかに別作品のオマージュがふんだんに盛り込まれていたり、それこそONE PIECEの「悪魔の実」の能力が出てきたり。

とにかくいつものトリック節は満載だったのだが、如何せん物語にちょっと物足りなさが残るのである。

全体的に惜しい感じがしたのが残念である。

『トリック劇場版2』において、物足りなさを感じた点をピックアップしてみる

『トリック劇場版2』を観ていて、個人的に「ちょっと物足りないなぁ」と思う箇所をピックアップしていこうと思う。

是非、お付き合い願いたい。

まず、謎解き要素が少ない

『トリック劇場版2』において個人的に「ありゃ…」と思ったのが、今作は謎解き要素が多くないところである。

なんだろう、いわゆる霊能力をただの奇術だと見破るトリックは多いのだけれど、作品全体に関わるような謎解き要素が少ないというか…。

前作「トリック劇場版」には、糸節村においての謎解き要素が盛り込まれていたけれど、そういう類のものがない…という感じ。

全体的に薄い内容に感じてしまうのは、この謎解き要素が少ないからかもしれない。

殺人が起こってしまう…という事件性がない

『トリック劇場版2』では、殺人が起こってしまう…という事件性が無いのも物語に深みを与えていないような気がする。

あまり人が殺されるのを待ち望むのも趣味が悪いのだけれど、サスペンス映画やミステリー映画において、殺人事件が起こるというのは一つのミステリーの始まりである。

なぜ殺されてしまったのか。

どういう手口で殺されたのか。

色々とその死体から考えうることができる点でも、『トリック劇場版2』において殺人事件が起きなかったのはちょっと意外である。

場面が二転三転しすぎて、ちょっと感情移入ができない

今作の舞台は匣神島…かと思いきや、最終的には富毛村で落ち着く。

匣神島→教団内部→匣神島脱出→富毛村

という感じで、場面が二転三転するのが、個人的にはちょっと感情移入がしにくいなと思った。

そのせいもあってか、富毛村での村消滅トリックもそこまで驚愕しなかった。

もし、富毛村と新興宗教が隣町とかで繋がっていたとすれば、村消滅トリックも面白いものになっていたように思う。

『トリック劇場版2』を総合評価するなら?

『トリック劇場版2』を総合評価するなら、星5中の星3評価である。

個人的には及第点。

新興宗教のちょっと不穏な空気などはうまく演出できているものの、全体でみると惜しい出来なのは言うまでもない。

特に、富毛村でのやり取りは個人的にはさほど感情にくるものも驚愕することもなく、なんとなくそういうトリックがありそうだなぁ…という感じでしらっとしてしまった。

いつもの山田と上田の掛け合いは面白いのだけれど、それ以外が追いついてきていない作品に思える。

『トリック劇場版2』はどんな人にオススメ?

『トリック劇場版2』は、トリックシリーズが好きな人にはオススメしたい。

山田と上田のコンビはいつ観ても面白いので、それ目当てで見るのも悪くは無いだろう。

終わりに

『トリック劇場版2』についてレビューしてきた。

余談だが、今作には堀北真希が出演している。

今作が2006年の上映とのことなので、当時の堀北真希は若干17歳や18歳頃だろう。

すごく若々しいなぁ…と思った…。

うむ、以上である。