【感想】『ゾンビ・サファリパーク』は、あと一歩でA級に昇格できたB級映画だった

ふぉぐです。

ついさっき、『ゾンビ・サファリパーク』を観終わったので、早速レビューしていきたいと思う。

ちなみに、ネタバレ全開でレビューしていくので、まだ観ていない方はご注意を。

では、早速レビューに移ろう。

『ゾンビ・サファリパーク』ってどんな映画?あらすじは?

『ゾンビ・サファリパーク』は、2015年公開のホラーアクション映画。スペイン製作。

監督はスティーヴ・パーカー。主演はジェシカ・デ・ゴウ。

あらすじとしては、「ゾンビを銃で撃つリゾートパークで、システムが不制御になって人間が逃げ惑う」という物語になっている。

人類VSゾンビが戦って、20億人もの犠牲者を出した。これをゾンビ世界大戦(笑)というが、このゾンビ世界大戦で主人公のメラニーは父を亡くしていた。

精神的ショックの治療法として、ゾンビ狩りが良いらしいことを聞きつけたメラニーは、パートナーであるルイスとともに、とある孤島にある高級ゾンビリゾートへと行く事にする。

ゾンビリゾートでは、ゾンビ世界大戦で隔離したゾンビたちをパーク内に放ち、撃ち殺すというアミューズメントが人気だった。

メラニーとルイスはそのリゾートへ向かい、さっそくゾンビを撃ち殺そうとするが、どうにもメラニーはゾンビを撃ち殺すことができなかった。心が優しいためか、引き金を引くことができなかった。

その夜、一緒にリゾートに来ていた他の客とテントを張って休んでいると、メラニーは眠れなくなって夜に起き出した。

パークを周るための車の上には、同じく客として一緒のグループ所属になったとある女性がいた。

一緒にその女性と話していると、急に向こうの方から出るはずのないゾンビが現れた。

急いで他の客やルイスを起こすメラニー。

間一髪で他の男性客がゾンビを撃ち殺すと、そこらへんにはもう大量のゾンビが迫っていた。

グループに配属されている係員は、こんなことはあり得ないと思った。

そう、実は、前日に何者かがリゾートの司令室に入って、システムにウィルスソフトを流した可能性があった。その影響で、リゾートの管理システムが誤作動し、ゾンビが放たれる事態になったのだった。

『ゾンビ・サファリパーク』は、あと一歩でA級に昇格できたB級映画だった

『ゾンビ・サファリパーク』は、実に惜しい作品だったように思う。

カメラ割りとか演出とかストーリーを鑑みると、ぶっちゃけ普通に面白いホラー・パニック映画といて成立しているではないか。

パニック映画好きの私から言わせればA級でも良いぐらいの出来なのだが、いかんせんストーリーの中で「それいる?」ってことが出てきてしまう。

まず、メラニーが司令室に入って、司令官の女性に「あんたはゾンビ以下よ!」と言ったあのシーンだ。

あれはいるのだろうか…。ゾンビ以下って…。

しかもあの緊迫した状況で「ゾンビ以下」って言われても…みたいな。そこはさっさと司令室抜け出して助かりましょうよ…と思った次第だ。

そして、司令室を颯爽と走り抜けるメラニーにも笑ってしまった。

あれだけ「噛む」ことに対して命中率の高いゾンビたちが、全速力で走るメラニーを噛めないのである。

あれだけのゾンビたちが通路にいるのなら、一匹ぐらいに噛まれても良いのでは…と思ってしまった。ちょっと最後投げやりな感じが否めない。

そして、『ゾンビ・サファリパーク』をB級映画に貶めている最大の要因は、『ゾンビ・サファリパーク』という名前だろう。

もう、すっげえB級感満載である。

原題は「The Resort」という、ちょっとシャレオツな名前なのに、なぜ放題になると『ゾンビ・サファリパーク』というクソダサい名前になっちゃうのだろうか。

そもそも、題名に「ゾンビ」を入れちゃうのがダサすぎる。

「ゾンビ」って入れたらもうその映画は「ゾンビしか出てこない」ってのをバラしてるものである。

そして「サファリパーク」。これもまたクソダサい。

サファリパークて…。

いや、言いたいことはわかるけど、言葉のセンスどうなっとんの…。

もう…ほんとにほんとにほんとにほんとにライオンじゃないんだから…。

個人的には、原題そのまま「リゾート」とか、「デッド・リゾート」とか…。

ゾンビ&サファリパークって…題名に使うとダサい言葉が2つもかけあわさっちゃったよ…みたいな感じである。

人権を考えさせられる映画だった

『ゾンビ・サファリパーク』は、人権についても考えさせられる映画だったように思う。

ゾンビも、それそのものはバケモノだけれど、本来は人間である。

人間をあんなふうに扱っても良いのだろうか…という人権問題も浮かび上がっているように感じた。

だが、人間を襲う以上、社会性がないということで人間とは剥離された存在なのも事実である。

それにしても、「ゾンビ人権団体」なる名称が『ゾンビ・サファリパーク』で出てきたけど、ゾンビ人権団体って名前だけで笑ってしまった。

もうなんか…「ゾンビ」っていう単語が面白く感じてしまう。

ゾンビの皆様、すみません。

特に、伏線も何もない

『ゾンビ・サファリパーク』は、特に伏線も何もないのがまたB級を抜け出せない所以だろう。

あのめっちゃ銃の腕前がすごいおじさんがキーパーソン的な感じかと思ったら、最後に生き残ってただけ…。

そして、メラニーの彼氏も、ちょっと残酷なところがあるから裏がある人なのかな…と思ったら、メラニーを置いて逃げただけ…。最後には食われて死亡。

うん、特に伏線はありませんでしたっっ!!

『ゾンビ・サファリパーク』を総合評価するなら?

『ゾンビ・サファリパーク』を総合評価するなら、星5中の星3である。

つまらないわけではないけれど、特段面白いというわけでもない。

ストーリーや設定などは面白いと思うし、映像も普通によくできてる。でも、ところどころ「あれ?」と思うところがあったり、物語自体に面白さ以上の深みがないのでB級を抜け出せてないのかな…という感じだ。

そういう意味で、星3評価としてみた。

『ゾンビ・サファリパーク』はどんな人にオススメ?

『ゾンビ・サファリパーク』は、パニック映画が好きな人にオススメしたい。

ホラー映画というジャンルにはなっているけれど、どちらかというとディープ・ブルーみたいなパニック映画感が強いなと思った。怖いシーンはさほどないんだけど、人が食われていくシーンがどきっとする…みたいな。

正統派ホラー映画として見るなら肩透かしを食らうけれど、パニック映画としてみると普通に面白い。

終わりに

『ゾンビ・サファリパーク』についてレビューしてきた。

ゾンビ映画は「バイオハザードシリーズ」を含めて2作品目だけど、だいたいゾンビ映画は決まった感じになってるのかなと思った。

ウィルスが撒かれて人間がゾンビになって、システムが誤作動を起こして逃げ惑う…みたいな。

そんで、頼みの綱は拳銃…という。

だいたい同じような型があるのかなって思った。

ゾンビ映画ってわかりやすい。