【感想】イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密は、孤独な数学者の数奇な人生を描いた映画だった

ふぉぐです。

ついさっき、「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」を観終わったので、早速レビューしていきたいと思う。

ちなみに、ネタバレ全開でレビューしていくので、まだ観ていない方はご注意を。

では、早速レビューに移ろう。




イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密ってどんな映画?あらすじは?

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密 は、2014年公開の歴史・ヒューマンドラマ映画。日本では2015年公開。

監督はモルテン・ティルドゥム。主演はベネディクト・カンバーバッチ。

あらすじとしては、「イギリスの天才数学者アラン・チューリングの実話物語」となっている。

1951年。アラン・チューリングの自宅に空き巣が入られ、警察はアラン・チューリング宅を訪ねる。チューリングはそっけない感じの人物で、空き巣に入られたことはあまり気に留めていないようだった。

チューリングを怪しいと感じた刑事は(特殊な経歴を持っているかもしれないと踏んだ)、チューリングを警察署へ呼び出し取り調べを受けさせる。

チューリングは、取り調べ中、昔のことを思い出すように語った。

__時は遡って1939年。イギリスがドイツに宣戦布告した年、チューリングは無線機器開発所(実際は海軍の極秘捜査場だった)に志願し、ドイツの暗号機「エニグマ」を解読するべく面接を受ける。

海軍中佐のデニストンは、ドイツ語ができないチューリングを即座に不合格にしようとした。しかし、チューリングは「ドイツ語はできないが、暗号はパズルみたいなもの」と説明し、なんとかエニグマ解読チーム(チューリングを含めて5〜6人)に加わることになる。

チューリングは、まさに天才のような素行を見せる。

他人との協調性を物ともせず、とにかく自分のやるべきことに集中した。

同僚たちは暗号解読を手探りで進めようとしていたが、チューリングは手探りに無意味さを感じ、すぐさま「クリストファー」という暗号解読装置を設計する。

クリストファーには、10万ポンドという多額の資金が必要であり、さらにはチームリーダーである「ヒュー」の反対もあった。そのため、まずはチームリーダーを自分にするように海軍中佐デニストンに依頼するが、デニストンは「命令に従え」といって聞かない。チューリングは、デニストンの上司である(上司っていうか最高指揮官的な)チャーチル首相に手紙を送り、強引にチームリーダー自分にし、10万ポンドの多額な資金の調達にも成功する。

リーダーになったチューリングは、すぐさまチーム内の無用な人物二人を解雇する。

そして、「このクロスワードパズルを10分以内に解けたら最高の仕事を紹介します」というキャッチコピーで新聞にクロスワードパズルを載せた。

クロスワードパズルを解けた人物たちを手紙で招集し、次は6分以内に問題を解くようにテストする。チューリングでも8分はかかるテストだったが、見るべきポイントは難解な問題にどう対処していくか…という臨機応変な問題解決能力だった。

しかし、約5分30秒という速さで、パズルを解き終えた女性が手を挙げる。それがジョーン・クラークだった。

テストが終わり、結局合格したのはジョーンともう一人の男性だけだった。

早速、ジョーンと男性をチームに引き入れるが、ジョーンは親の反対もあってチームに入るのを拒否する。

チューリングはジョーンの親の元に直談判しに行き、ジョーンは晴れてエニグマ解読チームになった。

ジョーンのおかげで、チューリングとその仲間たちに流れていた不穏な空気もなくなっていった。エニグマ解読装置のクリストファーが軍によって破壊されそうになるところも、仲間たちがチューリングをかばって助けてくれたのだった。猶予期間を1ヶ月もらい、その間にエニグマ解読ができなければ全員解雇という条件付きで。

猶予期間1ヶ月目前の頃、エニグマ解読チームは酒場で酒を飲んでいた。

ジョーンとチューリングは婚約していて、ジョーンは同僚の女性と飲んでいた。

同僚の女性はヒューを気に入っていて、ヒューもその女性を気に入っていた。

チューリングに「あの子に俺を紹介しろ」とヒューが頼み、ジョーンとその女性が喋っているところに行く。

すると、その女性は「私の仕事はドイツ軍の暗号をひたすら受信することなんだけど、いつも同じ男性から同じような内容の暗号が来るから、その男性に好意を持っちゃうのよね」と話した。

チューリングは思わずハッとした。同じ言葉が入っている暗号を拾うことができれば、全てのパターンを計算する必要はなかったのだ。

チューリングはすぐに仕事場へ戻り、ドイツ軍が送っている暗号に含まれている「いつも入っている同じ文字」を探した。

その同じ文字とは、「天気」、「ハイル」、「ヒトラー」の3つだった。

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密は、孤独な数学者の数奇な人生を描いた映画だった

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密は、実は劇場で観たことがある。

しかし、今回もう一度ネットフリックスで観させてもらったわけだが、ほんと、時間がすぎるのが早いぐらいに面白い映画である。

まず、アラン・チューリングの人物性が個人的に好きである。

どこまでも効率を重視しようとする姿勢。その姿勢を誰からも共感してもらえない孤独感。

まさに天才の天才たる所以である。

だが、その天才が生きているころに賞賛されていればいいのだが、なかなか現実は厳しい。

映画によると、2013年にやっとイギリス女王がアラン・チューリングを評価した…らしい。

チューリングは41歳という若さで自殺をしてしまう。エニグマを解読してイギリスを勝利に導いたというのに、結局は当時の「同性愛処罰」で刑事告発されてしまうのである。

数学者だけに、まさに数奇な人生…とでもいうべきなのだろうか。

チューリングはエニグマ解読をいつも考えていたのだろう。だから、酒場で女性の言葉を聞いたときにハッとしたのである。

天才である。

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密 でわかる、選ぶべきものと選ぶべきではないもの。

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密を観てわかるのが、「選ぶべきもの」と「選ぶべきではないもの」という2つが存在している…ということだ。

わかりやすく説明しよう。

例えば、エニグマ解読後にイギリスの民間船がドイツ軍の艦隊と出くわしてしまうかもしれない…という問題が発覚する。

そのイギリスの民間船には、エニグマ解読班チームのピーターの兄が乗っているらしい。

ピーターは、「兄が乗っているからすぐに軍に連絡して助けを呼んでくれ」というが、チューリングはそれを受け入れなかった。

なぜなら、軍に連絡して助けを呼んでしまうと、ドイツ軍に「こちらの暗号が筒抜けなのでは?」と疑問に思われてしまうからだ。

せっかくエニグマを解読したのに、すぐ暗号を変えられては、これまでの積み重ねが無駄になる。

つまり、ピーター的にはすぐ目の前にある「兄を救う」という選択肢を取ろうとした。

しかし、チューリングは遠くにある「戦争に勝利する」という選択肢を取ろうとした。

チューリングだって、ピーターの気持ちがわからないわけではないだろう。肉親が乗っている船だったらそりゃ助けたい!と思うはずだ。

だが、戦争を早く終結させれば、民間船に乗っているであろう人々よりもはるかに多くの人を死なせずに済むのである。

目先にある選択肢か、遠くにある選択肢か…。

俯瞰的に見ると、ことに対する重要性がわかってくるはずである。

当時に生きていたら、私も生きづらかったかもしれない

現代になって、やっとこさマイノリティの人々もちょっとずつ生きやすくなってきているように思う。

私もどちらかといえばマイノリティタイプの人間なので(詳しくは言わないけど)、チューリングの気持ちはとてもよくわかった。

もし、私が第2次世界大戦時代に生きていたとしたら、生きづらいな…と思っていたかもしれない。

今でこそ、ネットが発達して、スマホやPCなどのコンピューターがあれば世界中の誰とでも繋がれる時代になった。

一人で悩まなくても、ネットをつなげば同じように悩んでいる人と共感しあえる時代である。

そのコンピューターの先駆けを作ったのがチューリングだと言うのだから面白い。

戦争は大嫌いだし、これからも起こってほしくないと思っているが、戦争によってコンピューターやインターネット、その他現代で「便利」と言われているものが生まれているのだから、なんとも言えないことである。

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密を総合評価するなら?

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密を総合評価するなら、星5中の星5評価である。

個人的には大満足の映画である。

戦争時代を舞台にしているが、残虐なシーンはなく、むしろ「アラン・チューリング」という一人の数学者の人生を描いた作品になっている。

海軍中佐や同僚たちに散々バカにされたチューリングが、暗号解読機クリストファーで暗号を解読する瞬間は、全身に鳥肌が立ったものである。

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密はどんな人にオススメ?

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密は、現代に生きづらさを感じている人にぜひ見て欲しい。

アラン・チューリングもまさに生きづらさを感じている一人だった。

協調性もないし、他の人たちがやっていることを顧みず、自分の信念に正直に生きている。

現代でこそ、協調性がないこともまた個性と受け取られるようになっているが、この時代はそれこそ変人扱いである。

そんなチューリングの数奇な人生、ぜひ鑑賞して欲しいものである。

終わりに

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密についてレビューしてきた。

余談だが、イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密の主演であるベネディクト・カンバーバッジは、日本で言うところの堺雅人に似ている気がする。

顔の作りというか…なんか全体的に似てない?

映画鑑賞中に、「ベネディクト・カンバーバッジが『倍返しだ!!』とか言い出したら面白いな〜」と思っていたが、そんなことはなかった。

あるわけがないのだ。