【ネタバレ感想】『ダークナイト』は、ジョーカーの存在感が抜群すぎるヒーロー映画だった

ふぉぐです。

ついさっき、『ダークナイト』を観終わったのでさっそくレビューしていきたいと思う。

ちなみに、ネタバレ全開でレビューしていくので、まだ観ていない方はご注意を。

では、さっそくレビューに移ろう。

『ダークナイト』ってどんな映画?あらすじは?

『ダークナイト』は、2008年公開のヒーロー・アクション映画。

監督はクリストファー・ノーラン。主演はクリスチャン・ベール、ヒース・レジャー、アーロン・エッカート、マギー・ジレンホール。

あらすじとしては、「ゴッサムシティにジョーカーという、道化師の顔をした人物が現れる。ジョーカーは、ゴッサムシティの秩序を取り戻そうとするバットマンと対立し、彼を窮地へと追い込む」という物語である。

ゴッサム・シティのある銀行には、銀行強盗が入っていた。

強盗は複数人で計画を企てていたが、銀行の暗号を解読したメンバーを殺したり、逃亡用のバスを運転してきた人物を殺したりと、仲間内での取り分を増やすために、不要になったメンバーを殺していた。

その中で残った一人が、ジョーカーだった。

ゴッサム・シティでは、バットマン、そして市警のゴードン、地方検事のハービーが秩序を守るために日々奮闘していた。

ハービーのゴッサムシティを思う気持ちに感銘を受けたバットマンことブルースは、バットマンを引退することさえ考えていた。ゴッサムシティがハービーの考え方で染まれば、そこには犯罪のない平和な都市があると考えたからだ。

一方、銀行強盗をして一人勝ちをしたジョーカーは、マフィアたちが会議をしている場所へとやってきた。

銀行強盗をした際の金は、マフィアのものだった。

ジョーカーは、香港へと高飛びしたラウというアジア系の人物に注意喚起をする。

「バットマンに法律はないから気を付けろ」

そしてジョーカーは、マフィアにある提案を持ちかける。

それは、「バットマンを殺そうか」というものだった。

ジョーカーは、バットマンを殺すのと引き換えにマフィアの資金の50%を与えるように提案した。

その頃、バットマンは香港へと渡、ラウを確保してゴッサムシティへと預けた。

しかし、ジョーカーの恐ろしい計画は、すでに始まっていたのだった。

『ダークナイト』は、ジョーカーの存在感が抜群すぎるヒーロー映画だった

というわけで『ダークナイト』を観終わった。

まず最初の感想としては、

「ジョーカーの存在感が抜群すぎるなぁ…」

という印象だろうか。

うーむ、すごい。ジョーカーの存在感に圧倒される。

ジョーカーを演じているヒース氏の演技はもちろんすごいのだけれど、個人的にはジョーカーという存在自体がヤバイと思っている。

ジョーカーは、人間の心の闇を突くのがうますぎる。

特に愛する人を失ったハービーへの説得(?)は怖すぎる。

どうやら、公開当初?のダークナイトでは、「混沌の本質が何かわかるか?公平だ」というセリフが、「混沌の本質が何かわかるか?恐怖だ」という誤訳になっていたらしい。

混沌=恐怖なのだとしたら、なんとなく勧善懲悪的な雰囲気が前面に押し出される。

それはそれで面白い映画になっていたのだと思うのだが、『ダークナイト』はもっと深い。

「混沌の本質が何かわかるか?公平だ」

この言葉の重みがハービーには決まりすぎてしまった。

ハービーは愛する人を失った。…ということは、もちろん「なぜ自分だけが」と思ってしまうものである。

しかし、

「混沌の本質は公平だ」

と暗示をかけられたハービーは、カオスの本質が公平ならば、自分以外の人々のカオスも、自分と同じであるべきだ…と思ったのである。

そして、ジョーカーはハービーをコントロールし、ゴードンの子供たちを殺そうとするのであった…。

光の存在と、闇の存在

『ダークナイト』という題名が示しているように、バットマンは闇の存在、闇のヒーローという位置づけになっている。

その証拠に、『ダークナイト』の最後のシーンで、ゴードンが「闇のヒーローだ」的なことを言う。まさにバットマンは闇の使者である。

では、光の存在はなんだったのか。

今作でいう光の存在、バットマンとは対照的な存在だったのがハービーである。

ハービーはバットマンとは違い、実力行使でゴッサムシティを変えるよりも、法的な意味で秩序を与えようとした。

つまり、「大衆的な存在」であり、それは日の当たる「光の存在」とでもいうべきである。

しかし、そんな光の存在に対し、真っ向からやってくる存在がまた現れる。

それがジョーカーである。

ジョーカーという存在も闇である。

そう、バットマンとジョーカーは、本質的な意味で似通っているのである。

『ダークナイト』を総合評価するなら?

『ダークナイト』を総合評価するなら、星5中の星4評価である。

うーむ、良い。とても良い。

前述のようにジョーカーのキャラクター性がすごい。

全体的に印象的なシーンが多く、ド派手なアクションシーンもたくさん出てくる。

CGを極力抑えてリアルな爆発シーンなどを盛り込んでいるらしく、なるほど確かに生々しいまでのアクションシーンが多い。

ただ、個人的にはちょっと映画として長いかな〜と思った。

30分ほど短めにしていたら、個人的には満点レベルだったが…。

とはいえ、面白くない映画ではないし、逆にすごい面白い映画だった。

『ダークナイト』はどんな人にオススメ?

『ダークナイト』は、哲学的な内容の映画が好きな人にオススメしたい。

今作は、一見するとヒーローと悪役が戦う映画に映るのだが、その実はかなり哲学チックであり、倫理的な内容を包括した重々しい内容のテーマとなっている。

そのため、映画を見て考えを膨らませたい…と思っている勉強家にこそオススメしたい作品である。

終わりに

『ダークナイト』についてレビューしてきた。

余談だが、ジョーカー役のヒース氏は、『ダークナイト』が公開される前にお亡くなりになっているようだ。

あれだけの怪演をする才能溢れる方が亡くなってしまうのは惜しい。

それに、年齢的にも28歳没ということで、まだまだこれからだっていう時である。

Wikipediaによると、不眠症だったみたいだ。

ご冥福をお祈りします。