【ネタバレ感想】『シュガーマウンテン』は、救われない話が連続するサスペンス映画だった

ふぉぐです。

ついさっき、『シュガーマウンテン』をみたので、さっそくレビューしていきたいと思う。

ちなみに、ネタバレ全開でレビューしていくので、まだみていない方はご注意を。

では、さっそくレビューに移ろう。

『シュガーマウンテン』ってどんな映画?あらすじは?

『シュガーマウンテン』は、2016年公開のサスペンス映画。

監督はリチャード・グレイ。主演はジェイソン・モモア、ケイリー・エルウィズ、アンナ・ハッチソン。

あらすじとしては、「金欠の兄弟と、兄の彼女は、金欠を解決すべく『テレビ番組に奇跡的な生還の話を売ろう』ということで、山に登って兄だけ遭難し、弟が麓に戻ってくる」という物語である。

金欠の兄弟とその彼女は、ある作戦を企てていた。

それは、「腕を一本切り取ったら保険金が手に入り、テレビ番組でも取り上げられてお金になる」というとある話を自分なりに解釈し、

「山に登って遭難し、奇跡的な生還を演出してテレビ番組に話を売ろう」

というものだった。

作戦としては、兄と弟が喧嘩をし、そのはずみで兄が山の上へ行ってしまう。

残された弟は街に戻って兄の捜索をお願いしつつ、兄はその間、山の北側にある洞窟で12日ほど過ごし、12日目に奇跡の生還をはたす…というものだった。

作戦は予定通りに行われたが、兄の素行が悪いせいで、警察は「本当に兄はいなくなったのか?」と疑いの目を弟に向けていた。

しかも、その警察署の署長が兄の彼女の父だった。

署長は、彼らの言動と行動が怪しいことに着目し、なんとかして「これは捏造だ」というのを暴こうとする。

『シュガーマウンテン』は、救われない話が連続するサスペンス映画だった

というわけで『シュガーマウンテン』を観終わった。

まず最初の感想としては、

「救われない話が連続するサスペンス映画だなぁ」

という感じである。

全体的に色味が冷たく、見ているこっちも不気味な温度を感じる。

『シュガーマウンテン』という映画の主人公はおそらく弟。

弟はとても人の良いやつなためか、兄と彼女、そして兄に金を貸している巨漢からもいびられてしまう。

弟の気持ちを考えるととても悲しい気持ちになる映画だった。

『シュガーマウンテン』の良い点

『シュガーマウンテン』の良い点は、なんと言っても最後のセリフにあるだろう。

最後、兄の彼女が、父を殺した巨漢を銃で撃ち殺し、

「話を合わせましょう」

と声を震わしながら言う。

そして警察が到着し、彼女と兄は警察の質問に答えている。

弟は一人、道の奥の方でその様子を観察しているが、質問を終えた兄がやってきて、

「お前なら、どうする?」

と弟に投げかける。

弟が『シュガーマウンテン』の主役だとしたら、我々観客が感情移入するのも弟である。

と言うことは、

「お前ならどうする?」

という兄の言葉は、そのまま我々観客にも向けられているのだ。

もし、我々が弟と同じ状況になって、事件の真実を知っている場合。

兄の彼女が提案した嘘の報告をするのか、それとも真実を話すのか。

嘘を話せば丸く収まる。しかし、心にずっとそのもやもやは残る。

真実を話せば、その場は丸く収まらない。しかし、心のもやもやはどこかに飛んでいく。

あなたならこの場合、どうする?…と投げかけているような、そんな映画に思えた。

『シュガーマウンテン』の悪い点

『シュガーマウンテン』の悪い点は、全体的な説明不足感である。

例えば、「なぜあの巨漢の男と知り合いになってるの?」といった、ストーリー上大切なところがちょっと説明不足的で、見ているこっちは自分なりの想像を働かせる必要がある。

また、リズム感もさほどよくなく、冷たいシーンがたくさんあるせいで見ているこっちの気分も重くなる。

それが『シュガーマウンテン』の良さだといえばそうだが、逆に短所にもなりうる点だなと感じた。

『シュガーマウンテン』を総合評価するなら?

『シュガーマウンテン』を総合評価するなら、星5中の星3評価である。

全体としてはまぁ普通。

サスペンスというよりも…ヒューマンドラマチックというか。

ストーリーはまぁ普通よりちょっと良い…というような雰囲気。手放しで賞賛はなかなかしんどい。

また、映像自体も冷たみを感じるので見ていて気分が重くなる。

星4寄りの星3評価と言ったところだろうか。

『シュガーマウンテン』はどんな人にオススメ?

『シュガーマウンテン』は、サスペンス映画が好きな人におすすめしておきたい。

また、人間の残酷な心理などを体感したい人にもおすすめしておきたい。

終わりに

『シュガーマウンテン』についてレビューしてきた。

余談だが、今作に出てくるジェイソン・モモアは贅沢にも脇役で使われている。

モモアを鑑賞したいがためにみると、ちょっと肩透かしを喰らうので注意。