ふぉぐです。
ついさっき、スリーピー・ホロウをみ終わったので、早速レビューしていきたいと思う。
ちなみに、ネタバレ要素全開で感想・レビューしていくので、まだ観ていない方はご注意を。
では、早速レビューに移ろう。
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スリーピー・ホロウってどんな映画?あらすじは?
スリーピー・ホロウは、1999年公開のホラー・ファンタジー・ミステリー映画。日本では2000年公開。
監督はティム・バートン。主演はジョニー・デップ。
あらすじとしては、「スリーピー・ホロウという村で起こる連続殺人事件を解明するため、ニューヨークから刑事が派遣される」というストーリーになっている。
18世紀末の1799年。ニューヨークの論理主義的刑事のイカボッド・クレーン刑事は、ニューヨークの刑事体制がずさんなことを裁判官に訴えていた。
そんなイカボッド刑事の頭を冷やさせるため、裁判官はイカボッド刑事をスリーピー・ホロウという村に派遣して、事件解明任務に就かせる。
スリーピー・ホロウでは、これまでに3人も首が切り落とされるという残忍な連続殺人事件が起きていた。
イカボッド刑事は早速スリーピー・ホロウに向かい、事件の解明を急ぐ。
スリーピー・ホロウでは、村の地主宅でパーティーが開かれていた。
イカボッド刑事は、村の権力者たち(判事や地主など)から事情を聞く。
すると、村の権力者たちは次のように語った。
- 首切り殺人を犯しているのは全て首なしの騎士が行なっている
- 首なし騎士は20年ほど前のアメリカ独立戦争の際に派遣されたドイツ人兵士ヘシアンという人物で、戦争の際は首切りとして恐れられていたが、スリーピー・ホロウ村付近で敵国兵士に包囲され、自分の剣で首を切られて埋葬される
- ヘシアンが「首切り騎士」として蘇り、凄惨な事件を起こしている
権力者たちの話を聞いたイカボッド刑事は、そんなの迷信に過ぎない!と、科学的調査で犯人をあぶり出すのに必死だった。
そんな折、イカボッド刑事がスリーピー・ホロウについてから新たに4人目の被害者が出てしまったのだった。
4人目の被害者を埋葬している際、判事から気になることを教えられる。
「4人の被害者がいるが、実は5人被害者が出ているんだ」
イカボッドは墓を掘り起こして調査すると、被害者の一人に女性がいて、その女性の腹には赤ちゃんがいたのである。
事件について調べていくにつれて、実際にイカボッドが首切り騎士を見たり、遺産相続的な問題が複雑に絡んでいることなどが分かっていく。
イカボッド刑事は、事件を解明していくにつれて、次のような見解を見せる。
- これまで首切り騎士に殺害された人々は、全て村長に関係がある人物。村長は、遺産を相続させようとしていたが、その遺産を手に入れたいと犯人は考えていた。そのため、犯人は遺産を相続したいと考えている人物である
イカボッド刑事は、村の地主的存在のバルタスが犯人ではないか?と目星を付ける。
しかし、ある日バルタスは、後妻のヴァン・タッセルが騎士に襲われたのを見て、教会に駆け込むのだった。
スリーピー・ホロウは、人物関係が複雑で理解するのが大変な映画だった
スリーピー・ホロウ。ぶっちゃけ、面白いには面白かった。
でも、人間関係が結構複雑で、理解するのに時間がかかる映画だったのは言うまでもない。
まず、「ヴァン・ギャレット親子」というのが村を治める村長…と考えて良いのだろうか(間違えてたらごめんね)。
で、そのヴァン・ギャレット家の持つ遺産を相続させまい…とするための一連の事件だった…というのが本筋である。
ちょっとわかりやすくまとめてみるとこんな感じかな?(首を切られて殺された人については「●」をつけておく)。
- ヴァン・ギャレット父(村の長)●
- ヴァン・ギャレット息子(父が殺された後に遺産を相続する予定だった)●
- ウィンシップ未亡人(ヴァン・ギャレット父と密かに交際をしていて、腹に子どもがいた)●
- ジョナサン・マスバス(ヴァン・ギャレット家の従者。村長の遺言状の証人だった)●
- サミュエル・フィリップス(判事。ウィンシップ未亡人から村長の息子が腹にいることを相談されていた。村を抜けようとしていたために首切りにあう)●
- キリアン(助産師。妻のベス、息子のトーマスも一緒に首切り騎士に殺害される。ウィンシップ未亡人が妊娠していたことを知っていた)●
- バルタス(村の名士。最終的にヴァン・ギャレット家の遺産が手に入る立ち位置だったために殺される)●
- カトリーナ(バルタスの娘。バルタスの次に遺産を手にいれる立ち位置にいる)
- ヴァン・タッセル夫人(黒幕。カトリーナの次に遺産を手に入れる立ち位置にいる)
こんな感じだろうか。
スリーピー・ホロウはこのようにまとめないとかなりわかりにくい人物関係だったので、理解するのが大変だった。
基本的には、ヴァン・タッセル夫人による「首切り騎士」を用いた連続殺人事件だった…というオチだった。
スリーピー・ホロウは、ファンタジー要素が強くて個人的にはちょっと…って感じだった
スリーピー・ホロウは、ストーリーだけ見るなら面白いのだが、実にファンタジー要素の強い映画だった。
私は、てっきり非科学的なものが出てこないサスペンス・ミステリー映画なのかな?と思っていたが違った。
「黒幕」なる人物はいたけれど、結局は「首切り騎士」という非科学的なものを利用した事件だったわけだ。
途中で、村のはずれにある洞窟みたいなところで魔女と対面するシーンがあるが、魔術で自分の顔をバケモノのようにした時は…、
「なるほど、そういう感じね」
と若干冷めてしまった。
個人的にではあるが、サスペンス・ミステリー物にファンタジー要素はナンセンスだと思っているので(よくてデスノート)、うーん…って感じなのは否めない。
全体的にごちゃごちゃした印象かな?
人物関係もそうだし、「ファンタジー要素が強い」ということも相まってか、スリーピー・ホロウを全体的に俯瞰してみるとごちゃごちゃした印象を受ける。
一つ一つ整理すればなんてことはないのだが、映画を見ている限りではそう思えてしまう。
やはり、人物の相関図的なものを理解するのが難しい点は否めないだろう。
物語の途中で人物相関図的なものがパッと出れば、それはそれでミステリー感が増して面白いとは思うのだけれど…。
スリーピー・ホロウを総合評価するなら?
スリーピー・ホロウを総合評価するなら、星5中の星3評価である。
完全に個人的な意見ではあるが、先述のようにファンタジー要素とサスペンス・ミステリーものは相入れないと思っているのでこの評価である。
もちろん、ストーリーとしては面白いのだけれど、非科学要素のないサスペンス・ミステリーものが見たかったかな…という感想だ。
ぶっちゃけ、「なぜ首だけ持って帰るのか」という謎も、ファンタジー感が出始めてからは薄らいでいったし、何より「死人の木」の根元に埋められているだけであった。
ちょっと…惜しい点が多いかな?という印象だ。
スリーピー・ホロウはどんな人におすすめ?
スリーピー・ホロウは、それなりに残酷な描写があるので、そういうのを許容できる人におすすめしたい。
また、ストーリーは面白いので、ファンタジー要素強めのサスペンスミステリーでも別に違和感なく見れる人にはお勧めできるだろう。
終わりに
スリーピー・ホロウについてレビューしてきた。
余談だが、実際にスリーピー・ホロウという伝説が存在していて、今作もそのスリーピー・ホロウを再現しているような映画になっているらしい。
スリーピー・ホロウ伝説とは、ウィキペディアによるとこんな感じで書いている。
開拓時代、アメリカに渡って来た残虐なドイツ人騎士がいた。彼は殺されて首を斬られたがやがて「首なし騎士(Headless Horseman)」として復活し、光る眼を持つ馬に乗ってニューヨーク近郊の森の中で犠牲者を待っている、というのが伝説の骨子である。スリーピー・ホロウの正確な場所は特定されていないが、ニューヨーク州ウエストチェスター郡が物語の舞台とされている。この付近には同名の地名や建物が数多く存在し、1997年には正式な名称となった村(Sleepy Hollow)が誕生した。
また、実際に「スリーピー・ホロウの伝説」という小説もあって、今作もその小説を基にした映画らしい。
スリーピー・ホロウ。なかなか怖い伝説である、