【ネタバレ感想】『フッテージ』は、後半になるにつれて普通になっていくホラー映画だった

ふぉぐです。

ついさっき『フッテージ』を観終わったので、さっそくレビューしていきたいと思う。

ちなみに、ネタバレ全開でレビューしていくので、まだ観ていない方はご注意を。

では、さっそくレビューに移ろう。

『フッテージ』ってどんな映画?あらすじは?

『フッテージ』は、2012年公開のホラー映画。

監督はスコット・デリクソン。主演はイーサン・ホーク。

あらすじとしては、「10年前にベストセラーを放ったものの、最近は鳴かず飛ばずのノンフィクション作家・エリソンは、再起をかけたノンフィクション本を執筆するため、家族を連れて引越しをする。その引越し先の屋根裏部屋で、8ミリフィルムが数本入った段ボール箱を見つける」という物語である。

エリソンは、10年前に事件関連のノンフィクション本を出版し、ベストセラーになった作家だった。

しかし、ここ最近は本を出しても鳴かず飛ばず。再起をかけたエリソンは、本の執筆に専念するため、家族を連れてペンシルヴェニアの郊外の一軒家に越してきた。

一軒家に越してきたはいいものの、エリソンは家族たちに秘密にしていることがあった。それは、この一軒家では昔、殺人事件が起こっていたことである。

エリソンは、再起をかけた本を出版するため、まさに「現場で直接執筆する」というような環境を作り出すため、この一軒家に越してきたのだった。

新居へ家具類を運んでいる時、エリソンは屋根裏部屋へと荷物を置こうとする。

屋根裏部屋に行ってみると、そこには見知らぬ段ボールがポツンと置かれていて、すぐそこにサソリがいた。

びっくりしたエリソンは、サソリを潰し、その段ボールの中身を見る。

すると、その段ボールには8ミリフィルムが数本入っていた。

エリソンは、さっそく新しい本を出版するために事件のことについて調査を開始するが、屋根裏部屋で見つけた8ミリフィルムが気になったので、ちらっと観てみることにする。

すると、その8ミリフィルムには、凄惨な殺人の様子が収められていた。

『フッテージ』は、後半になるにつれて普通になっていくホラー映画だった

というわけで『フッテージ』を観終わった。

まず最初の感想としては、

「後半になるに連れて普通になっちゃった笑」

という印象である。

『フッテージ』の前半は、正直めちゃくちゃドキドキした。

サスペンス・ミステリーチックで、

「このミスター・ブギーをどうやって見つけていくんだろう…」

という、まさに推理映画でも観ているかのようなドキドキ感があった。

また、凄惨な殺人シーンが8ミリフィルムに収められている…というのも印象的である。

ちょっと荒い映像はリアリティがあったし、8ミリフィルムをデジタルに起こして捜査を進めていく感じが、実に「推理映画」っぽかった。

しかし…。

後半になるに連れて、そんな推理映画っぽさは消え失せていく。

ただ観客を驚かすことだけに終着してしまった演出が、かなり残念である。

前半の路線でいけば、「ホラーミステリー」としてかなり高い評価を得られるであろう作品になっていたはずだったのに、途中から幽霊が出てくる(そもそもあれは幽霊なのか?)ところで、

「あっ…」

と駄作感が立ち込めてしまった。

前半は良かったのに…前半は良かったのに!!!!

『フッテージ』ってつまり、どういうことだったの?

『フッテージ』を観た人の中には、

「つまりどういうことだったの?」

とわけがわからない方もいるかもしれないので、ここで私なりに解説しようと思う。

フッテージでは、4つの事件が8ミリフィルムに収められていた。

  1. 車ごと家族を焼いてしまう事件
  2. ベッドにくくりつけた家族を、プールに沈める事件
  3. 芝刈り機事件
  4. 首吊り事件

これらの事件は、実は関連性があったわけだ。

その関連性とは、

「殺されてしまった家族は、前の事件で殺された家族が住んでいた家から越してきた」

というものである。

また、一連の事件には「邪神・ブグール」という神秘的な存在が関係しているとも作中では言及されている。

だから、エリソンは「首吊り事件」があった家に越して、もう一度引越しをしたため、ブグールの儀式を受けなければいけない存在になった。

ブグールは、子どもの魂を食らう…と言及されていたため、エリソンの娘のアシュリーが、魂を食われてエリソンを殺す役として抜擢されてしまった…ということだろう。

結局、ミスターブギーとはブグールなのか

作中で、「ミスターブギー」という謎の存在が示されていたが、おそらくこれが「ブグール」だと考えて良いだろう。

ブグールとブギーで、なんとなく似てるし。多分そういうことだろう。

『フッテージ』を総合評価するなら?

『フッテージ』を総合評価するなら、星5中の星2である。

うーん、惜しい。実に惜しい。

前半はマジで名作級に面白かったはずなのに、後半になるにつれて普通になっていく。しかもチープなホラー映画っぽく、なんとなく音とかでびっくりさせようとしてくるから、こちらとしても興ざめだ…。

前半は文句なく星5。でも、後半はどう考えても星1。さらに、オチも納得いかなかったのでその点も加味して星2評価が妥当かなという判断である。

『フッテージ』はどんな人にオススメ?

『フッテージ』は、ミステリー映画が好きな人なら一度は見ても損はないだろう。

だが、後半になるにつれて「うーん?」と首をひねる展開が多くなっていくのにはご愛嬌である。

終わりに

『フッテージ』についてレビューしてきた。

前半がサスペンス・ミステリーチックにしているのだとしたら、ちゃんとオチで「黒幕」を暴かなければいけないかなぁと思うのだ…。

さらに、幽霊(実際幽霊かも怪しい)を出してきたのも個人的にはマイナスポイント。

実に惜しい作品だった…。