【ネタバレ感想】『サンクタム』は、自分勝手な行動が鼻につくイライラ映画だった

ふぉぐです。

ついさっき、『サンクタム』を観終わったのでさっそくレビューしていこうと思う。

ちなみに、ネタバレ全開でレビューしていくので、まだ観ていない方はご注意を。

では、さっそくレビューに移ろう。




『サンクタム』ってどんな映画?あらすじは?

『サンクタム』は、2011年公開のアクションサバイバル・スリラー映画。

監督はアリスター・グリアソン。主演はリチャード・ロクスバーグ(父役)、リース・ウェイクフィールド(ジョシュ役)。

あらすじとしては、「巨大な洞窟を探検しているときにサイクロンが発生して、洞窟内も増水し、洞窟からなんとか脱出する」というストーリーになっている。

パプアニューギニアには、巨大な地下洞窟があった。

洞窟探検家のフランクは、カールという探検隊への出資者と協力して、巨大な地下洞窟に設備を運び、何人ものスタッフを携えてその洞窟の謎を解き明かそうとしていた。

ある日、息子のジョシュが地下洞窟を見学しにやってきた。

ジョシュは、ロッククライミングをやっていて、父親譲りの探検家気質なところがあった。

カールたちとともに、父のいる洞窟まで降りていくと、その洞窟はかなり複雑で、そして自分たちは今、地下2000mのところにいることを知らされる。そして、この洞窟は海へと続いているかもしれない…というデータも教えてくれた。

父のフランクが、同じ探検隊の女性と洞窟の調査で潜水していると、帰りにその女性の酸素ボンベの管が切れてしまった。急いでフランクは自分の酸素ボンベを交互にその女性とシェアするが、結局その女性は死んでしまった。

女性を洞窟の平場まで移動し、地上へ運び出すのを待っているときに、巨大なサイクロンが地上を襲い始めていた。

洞窟の通信施設で地上に応答を願うが、一向に気づく気配がない。それもそのはず、サイクロンの到来で地上はパニックになっていたのだ。

そんなことはつゆ知らず、とにかく地上へと戻ろうとするジョシュたち。しかし、洞窟に来た時とは明らかに水の量が増えていることに気づく。

すると、地上へといく穴から大量の水が押し寄せてきた。

このままだと洞窟内で溺れ死んでしまう。ジョシュは急いで洞窟内部の父の元へもどり、洞窟から海へと続くルートを探すのだった。

『サンクタム』は、自分勝手な行動が鼻につくイライラ映画だった

『サンクタム』を観てまず思ったのが、

「この女ヤバすぎるやろ!!」

ってことである。

そう、カールの恋人?だったヴィクトリアである。

このヴィクトリアがなかなかの強気な女で、この非常事態だってのに「嫌だ嫌だ」の連続なのである。

例えば、フランクとともに洞窟内を潜水していて死んでしまった女性の潜水用のスーツを着るか着ないかの問題が起こる。

そのスーツを着ないと、洞窟内の水は冷たいので身体が麻痺してしまう。

だというのに、ヴィクトリアは「死んだ女性のスーツなんて着れないわ!!!それよりも酸素ボンベの使い方を教えてよ!!」とめちゃくちゃキレだす。

いや…なんでそこでキレるのかがわからない…。

だって、フランクは洞窟探検の専門家なわけだし、ぶっちゃけこういう非常事態ではフランクのような専門家の言うことをおとなしく聞いていた方が生存確率も上がるわけである。

もちろん、「死んだ女性のスーツなんて着たくない」という気持ちがわからないでもない。私だって、もし死んだ人が着ていた潜水スーツを着なければいけない…ってなったら、かなりの抵抗感があるだろう。

だけど、ああいう非常事態ではやるしかないことだってある。

先日見た「シンドラーのリスト」でも、「一緒に下水道に行って逃げるんだ!」と諭した恋人の女性が、「下水道なんていやよ!!」と言って結局ナチスに捕まった(捕まったんだっけ?)シーンがある。

自分が嫌だと思うことと、それをしなければ助からないことの判断をとっさにできないと、ヴィクトリアのような状態になるのである。

結局、ヴィクトリアは普通の探検用の服で潜水したから低体温症のような状態になってしまったし、洞窟をロープで渡るときも、髪の毛が引っかかってナイフで切って他人に迷惑をかけるし…。

他人に迷惑をかけることが悪いことではないし、誰しもが迷惑をかけるものなんだけど、ちゃんと専門家の言うことを聞いていれば「避けられた迷惑」だったのは言うまでもないだろう…。

ヴィクトリアちゃんにはイライラが募るばかりである…笑。

息子のジョシュとカールにもイライラする

『サンクタム』を見ていたら、ヴィクトリアだけではなくジョシュとカールにもイライラが募る。

まずジョシュ。

こいつは感情だけで動くので、理論的な行動がほぼできないことにイライラが募る…笑。

例えば、ヴィクトリアが死んでしまったとき、父のフランクはこんなことを言う。

「ここまできたのはヴィクトリアの選んだことだし。潜水スーツを着なかったのもヴィクトリアの選択だ。全てはヴィクトリアが選んだことなんだ」

と。

「確かにそうだよなー」と思って見ていたら、ジョシュは「なんでそんな風になっちゃったんだ…」と父に絶望している様子を見せる。

「?」とはてなマークが浮かんでしまった。フランクの言っていることは正しいではないか…。

全部ヴィクトリアが自分の意志で行動した結果である。

洞窟に来たのも、潜水スーツを着ろと言ったのに着なかったのも、髪の毛をナイフで切って死んでしまったのも、全てはヴィクトリアの責任なのに。

ジョシュの「なんでそんな風になっちゃったんだ…」という発言からは、なんだかニーチェで言うところの「畜群」的な様相が垣間見える。

畜群とは、いわゆる「弱い俺たちを見殺しにするなんてありえない!強者は死ね!」と言うような民衆のことである。

さらに言えば、ああいう危機的状況の場所で死を嘆いていても仕方がない。生きることの方が先決だと私は思う。そういう意味でフランクに賛成である。

あと、洞窟が増水し始めた頃、ジョシュがフランクに「父さん!水が増水し始めた!」と言って、水がじゃんじゃん流れているところで言っていて、それに対してフランクが「わかってる!」と言ったシーンが面白かった。見ればわかるやろ。

そしてカールである。

自分だけ酸素ボンベを持って潜水して逃げていったのに、最終的にはフランクとジョシュと再会して「悪かった」と言いながら飯を食らう。

そして、フランクをぶち殺してジョシュと対決して、どこかに逃げる。

もう…なんなんだよ…。助け合ってくれよ…。

結局フランクしか仲間を助けようとしていなかったことがわかる映画だった。

『サンクタム』を総合評価するなら?

『サンクタム』を総合評価するなら、星5中の星3評価である。

まぁ、全体としてのバランスは良いものの、やはりイライラするシーンがたくさんあるのが個人的にはマイナスポイントかなぁと…。

もう少し理論的に会話ができる人を配備して、さらには全員で脱出するように頑張ろう!的な映画だったらよかったのに…と思ったけれど、それだと『サンクタム』の面白さがなくなってしまうような気がするので、この映画はこの映画でよかったのだとも思う。

ただ、個人的にはちょいと微妙だったな〜と思ったので、星3評価とさせていただいた。

『サンクタム』はどんな人にオススメ?

『サンクタム』は、地下洞窟探検系のストーリーが好きな人にオススメしたいところだ。

何か生物が出てくるわけではないけれど、極限状態で人間が生きるにはどうすれば良いのか…を考えることができるので、そういう視点で見るとなかなかに面白いのかもしれない。

センター・オブ・ジ・アース」みたいな、たくさんの生物が出てくる探検映画…というわけではないので、そういうのを期待している人には肩透かしなのでオススメできないだろう。

終わりに

『サンクタム』についてレビューしてきた。

余談だけれど、どうやら『サンクタム』はジェームズ・キャメロンの仕事仲間のアンドリュー・ワイドという人物の実体験に基づいたストーリーだったらしい。

こんな恐ろしい体験をしたなんて…すごいとしか言いようがない。

私は閉所恐怖症ではないのだけれど、海洋恐怖症というか、あんな深いところを潜水するだけでも怖いので、もしかしたらヴィクトリアみたいにパニックに陥ってたかもしれない…笑。

洞窟探検は専門家に任せて、私はレッドデッドリデンプション2にある洞窟を探検してみようと思う。