【ネタバレ感想】『オーシャンズ13』は、前作よりはちょっとマシになった復讐劇だった

ふぉぐです。

ついさっき『オーシャンズ13』を観終わったので、さっそくレビューしていきたいと思う。

ちなみに、ネタバレ全開でレビューしていくので、まだ観ていない方はをご注意を。

では、さっそくレビューに移ろう。

『オーシャンズ13』ってどんな映画?あらすじは?

『オーシャンズ13』は、2007年公開のクライム・アクション映画。

監督はスティーヴン・ソダーバーグ。主演はジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット。

あらすじとしては、「ルーベンの仇でオーシャンズがホテル王のバンクに復讐劇を繰り広げる」というストーリーである。

オーシャンズの資金源&実業家のルーベンは、バンクというホテル王とともに、新たなホテル&カジノを共同経営しようとしていた。

だが、バンクはビジネス界では「裏切り」をすることで有名で、ルーベンにも裏切りをはたらいた。

ルーベンはこのことがショックで心筋梗塞になり、そのことを聞きつけたオーシャンズはすぐさまラスベガスへやってきて、ルーベンのお見舞いをした。

すでに盗みからは足を洗っていたオーシャン。

だが、ルーベンの仇を取るために、オーシャンズとともにバンクのホテルへと復讐劇を繰り広げることになる。

だが、バンクのホテル&カジノには、高性能の人工知能によるセキュリティシステムなどがあり、オーシャンズの行く手を阻んでいた。

資金も底をつき、どうにかしなければいけないオーシャンズ。

すると、ライナスがある提案をしてきた。

それは、かつてオーシャンズと闘ったカジノ王「ベネディクト」から、資金を援助してもらう…というものだった。

『オーシャンズ13』は、前作よりはちょっとマシになった復讐劇だった

というわけで『オーシャンズ13』を観終わった。

まず最初の感想としては、『オーシャンズ13』は原点回帰的な作品になったかな…という印象である。

前作『オーシャンズ12』は、前前作『オーシャンズ11』に比べると、かなり複雑でわかりにくい作品だった。

2回ほど鑑賞しないと全てを把握しきれない複雑さなので、個人的にはちょっと低評価だった。

それに比べ今作『オーシャンズ13』は、前前作『オーシャンズ11』のような原点回帰作になっているという印象を持った。

もちろん、前前作に比べると、個々の役割が薄っぺらい感じがしなくもない。

だけれども、前作よりは個々の役割がキチンと別れていてわかりやすいので、見ているこっちも楽しめた。

前作よりはマシになったかな…。

そんな印象を持つ作品だ。

『オーシャンズ13』も、若干の複雑さがある

『オーシャンズ13』を見ていて思ったけれど、どうにも前前作に比べるとわかりにくさが目立つ。

コマ割り…?の問題なのかよくわからないけれど、説明不足感が否めず、観客が理解しきる前に物語が進んでしまうので複雑な印象を持ってしまう。

なんだろ、1つのシーンでたくさんのことを詰め込みすぎているにも関わらず、それに対しての説明が特にないから、

「ん、これは今何をやってるんだっけ?」

「この男はなんでここにいるんだっけ?」

と、物語のところどころで置いてけぼりを食らってしまうのである。

前前作『オーシャンズ11』ではそういうことがなく、面白いクライム映画として楽しめたけれど、前作からの演出がわかりにくすぎるのである…。

復讐劇の割に、さほど爽快感がない

『オーシャンズ13』はいわゆる復讐劇なのだが、復讐劇の割にはさほど爽快感がないのである。

これはおそらく、アルパチーノ演じるウィリー・バンクに、わかりやすいまでのクズ人間臭がしないからだろう。

例えば、『オーシャンズ11』では、ベネディクトがオーシャンの元妻であるテスを奪っている描写がある。

だから、観客としてもオーシャンの立場で物語が進行して、オーシャンのベネディクトに対する憎しみを感じることができた。そのため、最後に金庫を開けて大金を掴んだ瞬間は、かなり爽快感があったわけだ。

しかし、『オーシャンズ13』にはこの「敵に対する憎しみ」の要素が足りないのである。

裏切りのバンクに対しても特に憎悪の感情は抱かないし、なんなら5つ星ダイアモンド賞の審査員の男性をひどい目に合わせているオーシャンズの方がちょっとヤバイ奴らである。

復讐劇の割に、対してスカッとするようなストーリーでもないのが残念である…。

相変わらず人が多すぎて…薄い

オーシャンズシリーズ全体を通しての話だけれど、相変わらず人が多すぎる笑。

まだ『オーシャンズ11』はそれぞれの役割分担があって個性が生きていたけれど、『オーシャンズ12』からは、

「それ、別にその人がやんなくても良くね?」

みたいなのが多すぎて、没個性化が進んでいた。

『オーシャンズ13』でも没個性化は健在で、主演のジョージ・クルーニーやブラッド・ピットがかっこいいのはわかるんだけれど、正直出番が多いわけでもないから…うーん…って感じだった。

人が多すぎるというのも考えものである。

『オーシャンズ13』を総合評価するなら?

『オーシャンズ13』を総合評価するなら、星5中の星3評価である。

原点回帰作となった感じ。

でも、全体の印象としては薄く、それでいて複雑すぎるかな…という印象。

観終わったあとの爽快感も無いのも減点。

ただ、有名俳優たちをたくさん起用しているからか、やっぱり画面映えをするにはする。

さらに言えば、ストーリーも面白くないわけでは無いので、星3評価がちょうどいいのかな…という感想を持った。

『オーシャンズ13』はどんな人にオススメ?

『オーシャンズ13』は、『オーシャンズ12』でちょっと幻滅した人にオススメしておきたい。

『オーシャンズ11』のような作品に仕上がっているので、『オーシャンズ11』を楽しめた人にはかなり楽しめる作品になっているはずだ。

終わりに

『オーシャンズ13』についてレビューしてきた。

余談だが、オーシャンズシリーズにおいてカジノでディーラーをしていたフランク役の「バーニー・マック」氏が、どうやら2008年にお亡くなりになっているようである。

その影響で、オーシャンズの正当な続編は製作されないそうである。

ただ、オーシャンズシリーズの正当な続編ではないにしろ、オーシャンズ8が2018年に公開されたけどね笑。

オーシャンズシリーズはここ最近見始めたし、バーニー・マック氏はどうやら50歳でお亡くなりになったみたいだ。

50歳。まだまだやりたいことがたくさんあったと思う。亡くなるには若すぎる年齢である。

バーニー・マック氏に追悼の意を示しながら、この記事を締めさせていただこう。