ふぉぐです。
ついさっき『ニュー・シネマ・パラダイス』を観終わったので、早速レビューしていきたいと思う。
ちなみに、ネタバレ全開でレビューしていくので、まだ観ていない方はご注意を。
では、早速レビューに移ろう。
Contents
『ニュー・シネマ・パラダイス』ってどんな映画?あらすじは?
『ニュー・シネマ・パラダイス』は、1988年(日本では1989年)公開のイタリア映画。
監督はジュゼッペ・トルナトーレ。主演はジャック・ペラン、フィリップ・ノワレ。
あらすじとしては、「ある映画技師と、映画とともに育った少年の物語」になっている、
ローマに在住しているトト(サルヴァトーレ)という映画監督のもとに、ある電話がかかってきた。
その電話は、「アルフレードが亡くなった。明日葬式をするから、帰ってきて」という電話だった。
トトは、ベッドに横になりながら、昔のことを思い出すのだった_。
第二次世界大戦中のイタリアはシチリア島のとある村。
その村での唯一の娯楽は、村の教会を映画館に見立てた映画上映だけだった。
ただ、教会の神父の判断で、キスシーンやアダルトな表現のあるシーンは全て映画技師のアルフレードによって切り取られていた。
小学生のトトは、幼い頃から教会での映画を楽しんでいた。
トトは映画にどんどん興味を持つにつれ、映画をどうやって上映しているのか?ということにも興味がいくようになり、映写室で仕事をしているアルフレードの元へ行っては、いつもつまみ出されているのだった。
だが、そんなトトが可愛らしくなったのか、アルフレードはトトを映写室に招き入れ、仕事のやり方を教えたりするようになった。
ある晩、なんやかんやで映写室が火事になり、その影響でアルフレードは重傷のヤケドを負ってしまい、失明してしまう。
火事の影響で教会は燃えてしまったが、そこに新しく「新シネマパラダイス」という映画館が建てられる事になる。
新しい映画館での映画技師は、アルフレードに仕事を教えてもらっていたトトがすることになった。
年月が経つにつれ、トトは映画技師のみならず、自主制作の映画を撮影するほどにもなった。
駅で見かけた可愛らしい女の子を撮影したりしていたが、アルフレードはトトに「こんな村にお前はいてはいけない。村を出るんだ」と諭すようになる。
トトは、アルフレードの言葉を受けて、自分の望みを叶えるべく、ローマへと旅立つのだった。
『ニュー・シネマ・パラダイス』は、郷愁の寂しさを思わせる映画だった
『ニュー・シネマ・パラダイス』を観てまず思ったのは、「郷愁の寂しさがすさまじいなぁ」ということである。
それこそ、第二次世界大戦が終わり、トトがローマに行ったのが1950年代後半だとして、まさに夢を追うにはうってつけの時代だったように思う。
スマホもネットもPCも無い時代に、自分の夢を追いに都会へ出るトト。
今とは比べ物にならないぐらいの恐怖がある中で、なんとも勇気のある決断をしたと思う。
最終的にトトは有名な映画監督として名を馳せたわけだが、30年も故郷へ帰らなかったのはとても意地があると思う。すごい。
中島みゆきの曲で「ホームにて」という歌があるけれど、まさに情景としては似ている気がする。
「都会へ夢を追いに出てきた人が、故郷へ最終便で向かう」という…。
トトの場合は飛行機で1時間でスパッと帰っていたけれど、まさに「ノスタルジー」は生き続けるのだなぁ…と思う映画だった。
『ニュー・シネマ・パラダイス』は、異国の文化が発揮される映画だった。
『ニュー・シネマ・パラダイス』には、イタリアの文化が存分に発揮されている映画だと思う。というかそもそもがイタリア映画なんだけど…笑。
例えば、日本ではそれほど馴染みのない「教会」。その教会で「映画を上映する」という文化。
もしかすると日本でも、お寺や神社を使って映画上映をしていたかもしれないけど、なかなか教会がメジャーなものではないから、その辺の文化の違いが面白いなと思った。
あと、(あの時代ってのもあるかもしれないけど)計算問題で間違えたら先生に定規でぶっ叩かれたり、牛乳を買ってこなかったら往復ビンタ並みにぶっ叩かれたり…。
なんか、時代を反映しすぎた生々しい暴力シーンが多くて、個人的にちょっと胸が痛かった…。
テンポはちょい悪
『ニュー・シネマ・パラダイス』は、ぶっちゃけ個人的にはテンポが悪いな〜と思った。
面白い映画ではあるんだけれど、テンポが悪いシーンが多くて、
「そろそろ1時間ぐらい経ってるんじゃない?」
と思ったらまだ30分しか経ってなかった…ってことがあった。
感動を押し付けようとしてる風にも取れる…?
『ニュー・シネマ・パラダイス』では、メインBGMが何度も登場する。
このメインBGMがなかなかの良曲で、涙腺を刺激してくるんだけれど、それが感動的なシーンで何度も何度も流されるものだから、
「またか…」
という感じでちょっとげんなりしてしまった。
感動的なシーンに感動的な曲をつけることはお決まりではあるんだけれど、あまりにも何回もされると感動の押し売り的な感じがしてしまう…。
個人的にはその点がちょっといただけないなぁと思った。
『ニュー・シネマ・パラダイス』を総合評価するなら?
『ニュー・シネマ・パラダイス』を総合評価するなら、星5中の星3評価である。
うーん、前評判がよくて『ニュー・シネマ・パラダイス』を見始めたのは良いものの、個人的にはさほど印象的ではない映画と思ってしまった…。
こんなことは言いたくないが、それこそ「よくある話」という感じ…みたいな。
感動するシーンはたくさんあるし、アルフレードの言いたいことも、トトが言いたいこともわかる。
だが、テンポの悪さと感動の押し付けを助長させる曲の使い方などで冷めてしまい、結果として印象に残らない映画になってしまったように思う。
面白い映画というのはわかるんだけれど、この映画をじゃあ2回目見るか…と言われたら、個人的にはそれこそ30年後にもう一度見れば良いかな…って感じである。
あ、ちなみに私は完全版ではなく通常版を見たので、完全版を見たらまた評価が変わってくるかもしれない。
『ニュー・シネマ・パラダイス』はどんな人にオススメ?
『ニュー・シネマ・パラダイス』は、感動映画を求めている人にオススメしたい。
良くも悪くも人間臭さが存分に発揮されている映画だし、ノスタルジーを感じる部分もたくさんある。
人生経験をたくさんしてきた大人が見ると、それこそ超感動映画として見れるはずである。
そういう意味でいうなら、私はまだまだ人生経験が足りないのかもしれない。
終わりに
『ニュー・シネマ・パラダイス』についてレビューしてきた。
余談だが、イタリアといえば私はペペロンチーノが好きである。
というかオリーブオイルとニンニクが好きだし、さらにいえば唐辛子も好きである。
そうなってくるともうペペロンチーノ以外に作るものは何もなく、ペペロンチーノこそパスタ界の登竜門なのは言うまでもない。
そういえば、サイゼリアのペペロンチーノが「アーリオオーリオ(そもそもペペロンチーノはアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノって言うらしい)」というパスタに変わり、マジでパスタとニンニクとオリーブオイルだけで作られたシンプルオブシンプルなものになっている。
私はあのシンプルさが面白くて、なおかつクオリティは前のペペロンチーノのままなので、いつもアーリオ・オーリオを注文してしまう。
アーリオ・オーリオ、食べたい。