【ネタバレ感想】『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』は、内容の薄いクローズド・サークル映画だった

ふぉぐです。

ついさっき、『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』を観終わったので、さっそくレビューしていきたいと思う。

ちなみに、ネタバレ全開でレビューしていくので、まだ観ていない方はご注意を。

では、さっそくレビューに移ろう。

『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』ってどんな映画?あらすじは?

『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』は、2010年公開のサスペンス映画。

監督は中田秀夫。主演は藤原竜也、綾瀬はるか。

あらすじとしては、「時給11万二千円の高額バイトに誘われた結城。そのバイト内容は、7日間、密閉された館で心理戦が行われる…というものだった」という物語である。

結城理久彦は、冴えないフリーターをしていた。

バイトを探すも、どれもこれもが時給750円や800円代で、お金が欲しいなと思っていた結城からすれば全く魅力のないバイトたちだった。

バイト雑誌を見ていると、ある女性が理久彦に声をかけてくる。

彼女の名前は須和名祥子。不思議な雰囲気のする美人さんで、その美人さんから紹介されたバイトは、なんと時給が11万2000円という高額バイトだった。

明らかに怪しい。でも、時給11万越えという、ここで見送ったのではこの先一生出会わないようなバイトに心惹かれた理久彦は、彼女とともにそのバイトへ参加することになる。

バイト先へと向かう送迎車には、理久彦と須和名の他に8名が乗っていた。

人里離れた場所につくと、そこには何やら不思議な形をした館が建っていた。

館の名前を暗鬼館と言い、参加者たちは恐る恐る入っていく。

持ち物を全てロッカーにしまって食事部屋に入ると、そこには豪勢な料理とともに、このバイトの大まかな設定を解説してくれた。

  • このゲームは、7日間行われる
  • 参加者たちは7日間のうちずっと、監視カメラで監視されている
  • 夜10時以降、自分の部屋からの外出は禁止
  • 夜10時以降、もし自分の部屋以外の場所にいるところをガード(監視ロボット)に見つかった場合、排除(殺害)される
  • 7日間のうちに事件が起こった場合、事件を解決する「探偵」と呼ばれる役を決めて、犯人探しを行うことができる。しかし、犯人を選ぶ際は多数決で決まる。探偵役は、報酬金額が2倍になる
  • 犯人にされたものは、探偵の「投獄」という言葉によって監獄に入れられる。ただし、犯人も探偵と同じように報酬を2倍受け取ることができる
  • 残りの人数が二人になった場合、ゲームは終了する

ここに、残酷なゲームが開始される…。

『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』は、内容の薄いクローズド・サークル映画だった

というわけで『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』を見終わった。

まず最初の感想としては、

「ちょっと…内容薄いな…」

という印象だった。

ん〜…全体としてちょっと…薄い。

サスペンスチックというか、まさにクローズド・サークル的な…それこそ洋画で言う所の「サークル」みたいな感じなんだけれど、いかんせんミステリー要素が皆無である。

設定としては面白そうなのに、物語が進行するに従って、

「あれ?これ結局ロボットがやったんじゃね?」

みたいな…そういう感じになってくる。

次の章から、『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』の何がダメだったかを個人的に振り返ってみようと思う。

『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』の良くなかった点

『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』の良くなかった点を振り返っていく。

まず、須和名が怪しすぎる

そもそもなのだが、綾瀬はるか演じる「須和名祥子」が怪しすぎる。

なぜ理久彦をバイトに誘ったのか…その時点で怪しいし、自己紹介の時に「OLだった」と過去形なのも引っかかっていた。

物語が始まった瞬間から、

「綾瀬はるかが演じてるこの女性が多分、黒幕的な感じなんじゃないかな」

と思ってたら、まさにその通りだった。

ちょっと…もう少し怪しさ少なめだったらよかったのに…。

ゲームシステムを全く活かしきれていない

『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』では、ゲームシステムがあった。

「探偵」と「犯人」に別れ、犯人を決めるときは多数決…。

そして犯人にされたら投獄する…というシステム。

このシステムが結局1回しか使われていないのがそもそもの疑問である。

せっかく面白そうな設定があるのに、全く活かしきれていないのが難点だ…。

凶器の意味がわからない

『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』では、参加者それぞれの部屋に凶器が入った箱が置いてあった。

理久彦の箱には、つるぎのような武器が入っていて、そのほかの人たちには毒薬だったり拳銃だったり、ボウガンだったりが入っていた…が。

結局その武器がなぜそこに置かれていたのか…良くわからない。

人を殺すための道具なのは理解できるけど、なんか…それだけ。

結局理久彦に関しては武器を盗まれて、その武器が誰に盗まれたのかも明らかになってないし。

賞金でもらえるお金をチップとして使えて、参加者の武器を売買できるわけでもないし。

本当に凶器の意味がわからなかった。

ロボット、めっちゃ確認してくるから逃げられる

『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』では、参加者を排除するためのロボットがいるが、このロボットが結構トロい。

夜10時以降の外出を発見した場合はロボットが排除する…という説明だったが、結局ロボットが参加者を撃ち殺すまでに10秒程度のラグが発生する。

その10秒の間に逃げられないわけないのに…。

『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』を総合評価するなら?

『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』を総合評価するなら、星5中の星2評価である。

うーん。正直つまらない。

最初はなんとなく面白いかなと思っていたけれど、話が進むにつれてルールを活かしきれていないし、なんか…つまらなさが全開に吹き出てしまっていた。

役者さんが良い人揃いだっただけに残念である。

『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』はどんな人にオススメ?

『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』は、ミステリー、サスペンスものが好きな人にはオススメしておきたい。

ただ、ぶっちゃけ面白くないので注意である。

終わりに

『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』についてレビューしてきた。

余談だが、『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』には原作があり、どうやらそちらは面白いらしい。

2010年時点で45万部突破のベストセラーとなっているみたいなので、今度ちょっと買って読んでみようかなとか思ったりする…。