【ネタバレ感想】『祈りの幕が下りる時』は、新感覚なサスペンス映画だった

ふぉぐです。

ついさっき、『祈りの幕が下りる時』をみたので、さっそくレビューしていきたいと思う。

ちなみに、ネタバレ全開でレビューしていくので、まだみていない方はご注意を。

では、さっそくレビューに移ろう。

『祈りの幕が下りる時』ってどんな映画?あらすじは?

『祈りの幕が下りる時』は、2018年公開のサスペンス映画。

監督は福澤克雄。主演は阿部寛、松嶋菜々子、溝端淳平、小日向文世。

あらすじとしては、「東京都葛飾区小菅のアパートで、絞殺死体が発見される。しかし、その絞殺死体は別件で起きた絞殺焼死体事件と接点があるらしく、事件を解明していく」という物語である。

葛飾区の小菅のアパートで、死後20日は経過しているであろう絞殺死体が発見される。

しかし、担当に当たった松宮刑事は、部屋に冷蔵庫などの保管用家具がないことなどから、このアパートで絞殺された女性は別のところからやってきて、何者かに殺された…という線を浮上させた。

女性は捜査をしていくうちに「押谷道子」という名前だとわかり、滋賀県で働いていたことが判明する。

刑事たちはさっそく滋賀県で聞き取り調査を始めると、押谷は東京へ来る前に、仕事の関係である女性と接触していることが判明する。

その女性は浅居厚子という名前で、押谷が働いている清掃会社が回っている老人センターに押し入って部屋を独占していた。

押谷は、浅居厚子が同級生の「浅居博美」の母親であることを悟り、厚子に話しかける。

そして押谷はその女性が明らかに博美の母親だと確信し、東京で演劇の演出家をしている博美のもとへ訪れるため、東京へとやってきたのだった。

そして、何かが起こって押谷は小菅のアパートで殺されてしまったのであった。

この事件には、一体何が隠されているのか。

『祈りの幕が下りる時』は、新感覚なサスペンス映画だった

というわけで『祈りの幕が下りる時』を観終わった。

まず最初の感想としては、

「新感覚なサスペンス映画だなぁ」

という感じである。

どこが新感覚なのかというと、「事件関係者の中に刑事自らが自分の存在を入れる」というところである。

阿部寛演じる加賀は、最初こそ自分と接点が多い事件だとわかっていたが、その事件に「自分」という存在を含ませることで、事件解明へと近づいていくのである。

従来のサスペンス映画ならそういうことはほぼないので、そういう意味で『祈りの幕が下りる時』は新感覚なサスペンスだな…という印象だ。

『祈りの幕が下りる時』の良い点

『祈りの幕が下りる時』の良い点は、なんと言っても前述のように新感覚なサスペンスなところだろう。

もし、あの事件を加賀ぬきの状態で把握しようと思ったら、なかなか難しい。

だが、加賀を含ませることで、「なぜ博美は加賀に会いにきたのか」という新しい視点を持つことに成功し、そこから事件解明へと大きく前進できた。

そういう意味で、かなり面白いサスペンスになっていることいえよう。

『祈りの幕が下りる時』の悪い点

『祈りの幕が下りる時』の悪い点は、若干…リアリティがないところである。

特に、博美が中学生の頃のシーンで、原発を渡り歩いている男を車内で殺してしまう箇所があるが、どう考えても割り箸で中学生が殺せるとは思えない…。

まぁ、映画なので超リアリスティックな側面を求めるのもナンセンスではあるが、もう少し現実味のあるシーンにしてくれたらよかったな…と思った。

『祈りの幕が下りる時』を総合評価するなら?

『祈りの幕が下りる時』を総合評価するなら、星5中の星4評価である。

全体的に好印象な良作。

事件自体も複雑で、だからと言って理解に苦しむようなものでもない。

『祈りの幕が下りる時』の原作は東野圭吾なのだが、東野圭吾の作品らしく、事件の裏にはヒューマンドラマが隠されている。そのヒューマンドラマが切なくて、より一層事件を深く濃厚なものにしていると言える。

大物俳優陣以外の俳優さんの演技が、若干わざとらしく感じてしまったが、それらを抜きにしても面白い作品であるに変わりはないだろう。

『祈りの幕が下りる時』はどんな人にオススメ?

『祈りの幕が下りる時』は、良質なサスペンス映画が好きな人におすすめしておきたい。

全体的にかなり面白いので、じっくり鑑賞できるだろう。

終わりに

『祈りの幕が下りる時』についてレビューしてきた。

特に言いたいこともないのでこの辺で終わろう。