【ネタバレ感想】『八月の狂詩曲』は、エンターテインメントとしてみるならば面白くない映画だった

ふぉぐです。

ついさっき、『八月の狂詩曲』をみたので、さっそくレビューしていきたいと思う。

ちなみに、ネタバレ全開でレビューしていくので、まだみていない方はご注意を。

では、さっそくレビューに移ろう。




『八月の狂詩曲』ってどんな映画?あらすじは?

『八月の狂詩曲』は、1991年公開のヒューマンドラマ映画。

監督は黒澤明。主演は村瀬幸子、井川比佐志、茅島成美、吉岡秀隆。

あらすじとしては、「祖母の兄がハワイで不治の病にかかったということで、急遽息子夫婦がハワイへ飛ぶ。その間、孫たちは祖母の家で話を聞いたり長崎の街を見て回るうちに、原爆に対して理解を深めていく」という物語である。

ハワイからエアメールで、祖母の兄である錫二郎(すずじろう)が病にかかってしまい、もう先が長くないかもしれない…ということで、祖母の息子夫婦をハワイへと行かせる。

祖母・鉦(かね)の兄である錫二郎は、死ぬ前に一度、鉦にハワイへ来てもらって、顔を見たい…と申し出る。

しかし、鉦は錫二郎の顔を思い出すことができず、8月9日の原爆忌が終わってからハワイへ行こうと試みる。

親たちがハワイへ行っている間、4人の孫たちは鉦の家へと遊びに来るのだった。

戦争を知らない孫たちは、長崎の街を見物して回るうちに、祖母が体験した原爆の悲惨さを理解していく。

『八月の狂詩曲』は、エンターテインメントとしてみるならば面白くない映画だった

というわけで『八月の狂詩曲』を観終わった。

まず最初の感想としては、

「エンターテインメント作品としてみるなら面白くない映画だなぁ」

という感じである。

この映画、それこそよくありがちなエンタメ系映画としてみると、かなり面白くない。

いや、面白くないことはない。

さすが巨匠・黒澤明…と言わんばかりに、リズム感のあるカットでグイグイっと観客を引き込んでいく。

しかし、ストーリー自体がなんとも重いものになっているし、基本的なシーンが「祖母の家」か「森」や「市街地」などなため、なんとも凡庸な雰囲気を醸し出す。

このように、「エンタメ映画」としてみると痛い目を見る今作だが、やはり重厚感のあるテーマだな…とは思う。

この映画、とにかく反原爆(というより反核だろうか)を強調しているかのように思われるが、決して「アメリカ批判」ではないように思う。

最終的に、クラークとおばあちゃんは仲直りをした。それはつまり、「原爆」という一生消えない傷はあるかもしれないけれど、それを乗り越えて行こうよ…というような、そんな気概さえ感じる。

そして、おばあちゃんは絶望する。

兄が死んでしまったことにより、徐々におばあちゃんのなかで『あの日』の出来事が蘇っていく。

今作では「バラ」がなんとも印象的な使われ方をしている。

最後のおばあちゃんが雨の中を歩くシーンは「野バラ」という曲だし、劇中でもピンクのばらが見事に咲き誇る。

と同時に、トゲも映される。

ここに関しては人それぞれ「こういうことだろう」という考えがあると思うのだが、私としてはバラはつまり、おばあちゃんの記憶である。

『八月の狂詩曲』の良い点

『八月の狂詩曲』の良い点は、「つまらないところ」にあるだろう。

こういう映画は、普通ならばつまらないことこそが「最悪の烙印」として世間的に認知されてしまう。

しかし、こういう思いテーマを面白く描いてしまってはダメだと思う。

つまらないんだけれど、よーく目をこしらえて見ると…そこに「ただぼーっと見るだけでは発見できない面白さ」がある。

こういう類の、ちょっとめんどくさい映画なのだ。

『八月の狂詩曲』の悪い点

『八月の狂詩曲』の悪い点は、さっきと矛盾してしまうが…つまらないところだろう。

「つまらないところ」というのは、良い意味でも悪い意味でも捉えることができる。

『八月の狂詩曲』を総合評価するなら?

『八月の狂詩曲』を総合評価するなら、星5中の星4評価である。

個人的にはそれなりに評価できる。

ただ、もう一度見たいか…と言われたら、もう少し時間が経ってからでも良いかなと思う。

全体的に言いしれぬ怖さがある。

それは「恐怖」というよりは、不気味さ。

「遠い過去」に囚われてしまった(囚われてしまった…というとちょっと語弊があるが、遠い過去に記憶がまるで昨日のように思えてしまうこの不気味さ)おばあちゃんの雰囲気がなんとも怖い。

特に「ピカじゃ!」と白い布を子供たちにかけるシーンは怖い。

『八月の狂詩曲』はどんな人にオススメ?

『八月の狂詩曲』は、子供たちにおすすめしておこう。

これを10代のうちに見ておくと、おそらく人生にも影響するはずだ。

終わりに

『八月の狂詩曲』についてレビューしてきた。

特に言いたいこともないので、この辺で終わろう。